意外なほど扱いやすい

「スポーツセダン」と銘打つだけに、ATSセダンは街なかでもキビキビ走る。乗り心地は、基本の走行モード「ツーリング」でも、やや硬め。ピックアップのよさが印象的なエンジンは2リッター直4直噴ターボで、最高出力は276ps/5500rpm。最大トルク40.8kgmは3000rpmから4600rpmにかけて発生する。8段ATのギア比も街乗りに合っていて、車重は1600kgあるものの、ストップ&ゴーが続く道でもまずストレスは感じない。

また、ATSセダンには、左ハンドル車しか用意されない。でも、実際に都会の道を走り回ってみたところ、それが気になることは、思ったほどはなかった。

左ハンドルのイタリア車を所有する筆者の慣れを差し引いても、手ごろなサイズのこのセダンは、取り回しが楽だ。合流や駐車に問題がないのはもちろん、死角の少ないサイドミラーやリムの細いルームミラーを採用しているあたり、「細かいところまで気を使っているなぁ」と感じられた。リアビューカメラやリアクロストラフィックアラート(後退時安全確認警告機能)といった運転支援システムも付いている。路肩寄せを苦手とする筆者のようなドライバーには、縁石までの距離感をつかみやすいという、左ハンドル車ならではのメリットもある。総じて、意外なほど扱いやすいのだ。

……なんて感心していたら、突然シートが「ブーン!」と震えて驚いた。距離センサーのアラートを振動で伝える、ユニークな機能だ。走りだしの際も、シートベルトがギュギュッと体を締め付ける。そんなところにも、ちょっと親しみがわいた。スキンシップの多い、アメリカの友達みたいで(笑)。

(webCG 関)
 

→キャデラックATSセダンのスペックを公式サイトで詳しくみる
 

パワフルな2リッター直4ターボエンジンを搭載する「ATSセダン」。前後の重量配分は、高い走行性能を実現する上で理想的とされる50:50を実現している。
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走行モードは、「ツーリング」「スポーツ」「スノー/アイス」の3種類から選択可能。写真の通り、各タイヤの空気圧も確認できる。
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上級モデルと位置づけられる「ATSセダン プレミアム」には、標準モデルより1インチ大きな、18インチの鍛造アルミホイール(写真)が装着される。
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トランクルームの様子。長尺物の積載は、中央のスキーホールにて対応する。
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第2回:日本の道との相性は?「キャデラックATSセダン」街乗りインプレッションの画像 拡大
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