3年履きっぱなしでもOK

といってもメーカーとしては、「通年使用は推奨しません」というただし書きが付く。なにせスタッドレスはメシの種。通年使用が増えると売り上げが落ちる恐れもあろうし、タイヤに無頓着な太平洋側のシロートさんが実行すると、古~いすり減ったスタッドレスで雪国に特攻して事故が起きるかもしれない。

ただ、そこらをわかっているユーザーとしては、ドライ/ウエット路面でのグリップや耐摩耗性がほぼイーブンで、雪でも走れるとなれば、スタッドレスを選ばないのは単なるゼイタク! という気さえしてくる。スタッドレスはもはやオールシーズンタイヤとして使えるんじゃないか? ってことだ。

私はマリオから詳しく事情聴取し、当時の足グルマだった「アクア」のピレリ製スタッドレスを、春が来てもそのまま履き続けることにした。履きっぱなしだと交換も保管場所も必要なくなってとっても便利だし、「このままでどこまでも走っていける」という万能感も生まれる。つまり自由を拡大できるのである! 

ピレリを選んだのは、欧州メーカー製なのでアイスバーン性能は若干弱いがドライ性能が高く(たぶん)、しかも値段が安かったからだ。激安通販でアルミホイール込み4本約5万円。国産コンパクトカーは消耗品が安くてホントありがたいです。

結果は、1年余り/走行1万2000kmで、前輪約2mm、後輪約1mmの摩耗だった。ダンロップよりは減りが早かったが、それでも最大3年履きっぱなしでイケそうだ。

このような実績のもと、デルタでも通年スタッドレスに挑戦することに決めたのであった。
 

(文=清水草一/写真=清水草一、池之平昌信/編集=大沢 遼)

 

「トヨタ・アクア」にはピレリ製のスタッドレスタイヤが装着されていた。
「トヨタ・アクア」にはピレリ製のスタッドレスタイヤが装着されていた。拡大
近所の雪道を走行中の「アクア」。
近所の雪道を走行中の「アクア」。拡大
“通年スタッドレス”を実践中の「アクア」。
“通年スタッドレス”を実践中の「アクア」。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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