ベン・エインズリー率いるBARチームで戦う

かつて同名のF1チームがあったため、紛らわしいのですが、英国チームのランドローバーBAR。BARはベン・エインズリー・レーシングのイニシャル。ベン・エインズリーは英国ヨット界のスーパースター選手で、これまでにオリンピックのヨット競技で金メダルを4つ獲得した人物です。今年開かれたリオ五輪にも望めば英国代表として出られたものの、アメリカズカップに専念するため、出なかったということです。その彼が率いるランドローバーBARが英国代表として、今回のアメリカズカップ・ワールドシリーズを戦い続けてきたというわけです。その最終戦が福岡。

アメリカズカップはワンメイクレースです。防衛艇(前回チャンピオン)のオラクル・チームUSAが提案し、他の挑戦艇が同意したAC45Fという規格のカタマランを使います(この後の本戦に相当するシリーズではまた異なる規格を使います)。全長13.45m、マストの高さ21.5m、重量1320kg、骨格がアルミ、ボディーパネルがカーボンファイバーです。

最大の特徴はダガーボードの先端がL字型に曲がっている点。これによって、水中で揚力が生まれ、12ノット(22km/h)程度に達するとヨット全体を浮き上がらせることができるのです。水中翼船ですね。その状態だと抵抗が4分の1程度に減るため、余計スピードが出るというわけ。最高速は40ノット(74km/h)に達するそうです。動力付きの船としても相当速い部類ですね。プレジャーボートをもつ知人にその速度を伝えたところ「魚雷かよ!」というツッコミをいただきました。

チームの代表でスキッパー(艇長)のベン・エインズリー。
チームの代表でスキッパー(艇長)のベン・エインズリー。拡大
AC45Fには従来の帆に代わり、航空機の翼に似た「ウイングセール」が使用されている。高さは21.5mと、ボーイング737の翼に近いサイズだ。
AC45Fには従来の帆に代わり、航空機の翼に似た「ウイングセール」が使用されている。高さは21.5mと、ボーイング737の翼に近いサイズだ。拡大
船底にはL字型に曲がっているダガーボードが取り付けられている。
船底にはL字型に曲がっているダガーボードが取り付けられている。拡大
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