真面目で真摯な一面も

操舵フィールは、タイヤのぶっといクルマにありがちな、粘土っぽい無愛想なもの。スピード違反上等でギンギンに攻めれば変わるのかもしれないが、常識的な車速では、どこを走っていてもこの感覚のままである。一方で、ハイグリップタイヤ特有のゴリゴリ感も希薄なのだが、それについては前が2011年4月、後ろが2013年4月というタイヤの製造時期が影響しているのでしょう。交換しないとね(泣)。

身のこなしは軽い……と言うと言い過ぎかもしれないけど、少なくとも重くはない。ハナ先の動きも素直で、幅2m弱のV10エンジン搭載車だと身構えていると、肩透かしを食う。イイ意味でもう少し小ぶりなクルマを運転している感じで、長尾峠以北の狭っ苦しい山道でも持て余すことはなかったし、アンダーステアで怖い思いをすることもなかった。
むしろ、個人的にはもうちょいドッシリしていてほしいくらいで、高速道路でアシを取られたりすると、ヒヤっとするほど姿勢が変わる。意外やバイパー、“GT<スポーツカー”といった趣のクルマであったようだ。

……後で知ったことなのだけれど、実はこのクルマ、前より後ろの方が軸重が重いのね。フロントにV10なんて長大なエンジンを積んでおきながら、よくやったもんである。ウソかホントか、パイロンスラロームは同時期の「ポルシェ911」より速かったというし、敏しょう性を重んじるスポーツカーとして、存外に真摯(しんし)に作られたクルマなんだろう。

ちなみに、かつてこのクルマに試乗したことがあるライターの皆さまや、バイパーで有名な某自動車屋さんの証言によると、雨の日はさらなる“曲がりたがり”に豹変(ひょうへん)するらしい。雨の日は、バイクで出かけようと思う。

わが「バイパー」の装着タイヤは「ミシュラン・パイロットスポーツ」。残りのミゾは、およそ4割5分といったところ。
わが「バイパー」の装着タイヤは「ミシュラン・パイロットスポーツ」。残りのミゾは、およそ4割5分といったところ。拡大
タイヤサイズは前が295/30ZR19、後ろが345/30ZR19と、ノーマルの「バイパー」より前後ともにワイド化と“インチアップ”が図られている。……交換費用については、正直考えたくない。
タイヤサイズは前が295/30ZR19、後ろが345/30ZR19と、ノーマルの「バイパー」より前後ともにワイド化と“インチアップ”が図られている。……交換費用については、正直考えたくない。拡大
ホイールはアメリカのHRE。日本ではマイナーだけれど、アメリカでは押しも押されもしない高級・高性能ホイールである。うーん。ちょっと得した気分。
ホイールはアメリカのHRE。日本ではマイナーだけれど、アメリカでは押しも押されもしない高級・高性能ホイールである。うーん。ちょっと得した気分。拡大
ターンパイクの中腹、湘南ビュー展望台で記念撮影。雨漏りしたり、スリップの危険を指摘されたり、「バイパー」はつくづく雨と相性の悪いクルマである。
ターンパイクの中腹、湘南ビュー展望台で記念撮影。雨漏りしたり、スリップの危険を指摘されたり、「バイパー」はつくづく雨と相性の悪いクルマである。拡大
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