イタリアンな快音

あれから17年後の昨年。私はついに、あのアルファ166 2.4JTDに匹敵する快音を発するディーゼルエンジンに出会うことができた。「マセラティ・ギブリ ディーゼル」である。

3リッターV6直噴ターボで、パワー&トルクは、275ps/4000rpm、600Nm/2000rpmと圧倒的。しかもそのサウンドは、「ドリャリャリャリャリャリャリャ~~~~」と、どっから聴いてもイタリアンな快音だったのだ! さすがに音程は低いが、躍るようなビートはまさにフェラーリ/アルファ・ロメオ系のソレ! マセラティですけどね。

現行マセラティのガソリンユニットのサウンドは、ターボ化によって大いに損なわれており、もはや昔日の面影はないが、このディーゼルは超気持ちイイ音を発する。雰囲気としては、フェラーリ製V8搭載の先代「クアトロポルテ」の超絶サウンドを2オクターブくらい低くしただけ。正真正銘掛け値なしに、現行マセラティの中で一番イイ音である。

マセラティのサウンド調律師たちは、「どんなユニットであっても快音を作り出せる」と豪語しているらしい。おみそれしました……と平伏すると同時に、もうちょっとガソリンターボの音もなんとかしてもらいたい。

しかしマセラティ・ギブリ ディーゼルのお値段は933万円(車両本体)。んなもん買えるワケない! 同じイタリア製でもフィアット系の4気筒1.6リッターターボディーゼルを積む我がデルタは、騒音レベルはかなり低いですが、特に快音はいたしません。極めてフツーです。

少なくとも4気筒ディーゼルに関しては、突出してイイ音がするユニットを私は知らない。

(文=清水草一/写真=清水草一/編集=大沢 遼)
 

「マセラティ・ギブリ ディーゼル」には、同業者の塩見 智氏とともに、近所のディーラーにて試乗。その快音に、17年ぶりの感動を覚えた。
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」には、同業者の塩見 智氏とともに、近所のディーラーにて試乗。その快音に、17年ぶりの感動を覚えた。拡大
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」拡大
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のエンジンルーム。
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のエンジンルーム。拡大
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のインテリア。
「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のインテリア。拡大
快音を奏でる「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のマフラー。
快音を奏でる「マセラティ・ギブリ ディーゼル」のマフラー。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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