折り目正しいラグジュアリーセダン

編集部にやって来てから1週間、距離にしてまだ300kmあまりしか走ってない現時点では、われわれはまだ「日常劇場」の「に」の字も表現できないに違いない。しかしCTSセダンというクルマはラグジュアリーなのか、それともスポーティーなのか、ひとことで表わせと言われたら、それには迷うことなく答えられる。ラグジュアリーである。

どこからか、そんなの当たり前だろう、という声が聞こえてきそうだ。しかしかつて弟分の「ATSセダン」の長期試乗リポートをお届けした時には(覚えていらっしゃるだろうか)、ラグジュアリーというべきかスポーティーというべきか迷いに迷った覚えがあるのだ。そして「ラグジュアリーかスポーティーかのどちらかではなく、実はそれらの間を自在に行き来できる」存在だと、やや苦しげにまとめるしかなかった。

しかしCTSは、もっとずっとわかりやすいセダンである。まず、室内の静粛性の高さがラグジュアリーである。2リッターエンジンは高回転まで引っ張ればそれなりにエンジン音を発するものの、一定速で流している時はまったくその存在を主張してこない。

さらに2リッター直4ターボエンジンの力強さが極めてラグジュアリーだ。全長4970mm、車重1780kgという立派な体格のサルーンがたった2リッターで高級車らしく骨太に振る舞えるのか心配になるが、これがとてもよく走るのである。スロットル操作に対するレスポンスも、ターボエンジンにしてはとてもいい。そして、その実用トルクの山を8段ATがスムーズかつテンポよくつないでいく。その粛々としたマナーも実にラグジュアリーである。

ラグジュアリーとは潤沢、時に浪費とか放蕩(ほうとう)といったニュアンスすら伴うことすらある。しかしCTSセダンにはその“悪い脂”のようなものが感じられない。われわれはこのCTSから、最新のアメリカンラグジュアリーというものをマジメに学ばなくてはならないようである。これから2カ月間、よろしくお願いします!

(文=webCG 竹下元太郎/写真=小河原認)

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ラグジュアリーではあるものの、実は「CTSセダン」はフットワークもなかなか軽やか。運転する楽しさがある。
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フロントシートは20way調整式のフルレザータイプ。
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トランスミッションは「Hydra-Matic 8L45」と呼ばれるGM製の8段AT。
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東奔西走するwebCG CTSにご期待ください!
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