インフィニティ・タクシーがなぜ増殖?

ところが、2016年10月にモーターショーを取材するため、パリへ出張したときのことである。

街でインフィニティが妙に目立つことに気づいた。インフィニティが2017年1月5日に発表したデータは、そんなボクの印象を裏付けるものだった。2016年には、西ヨーロッパおよび中央ヨーロッパで約1万6000台を販売。これは、前年比140%増しという。

好調を支えているのは、「メルセデス・ベンツAクラス」とプラットフォームを共有するコンパクトハッチバック「Q30」、それと、スポーツモデル「Q60」の好調だ。Q60は、日本国内では新型「スカイラインクーペ」として2017年に発売される見込みである。

インフィニティの快進撃はさらに続く。2017年1月には西ヨーロッパで前年比40%増の1100台を販売。前述のQ30に加えて、そのクロスオーバー版たる「QX30」の好セールスが貢献したと、同ブランドでは分析している。

その後2回パリに赴き、街を行くインフィニティ車を観察していると、別のことが気になってきた。その多くが、タクシー/ハイヤーもしくは配車アプリを使った“ライドシェア用のクルマ”なのである。

今年2月に滞在したアパートメントホテルは、有名なラジオ局の隣にあった。毎日窓から外を眺めていると、局に送迎にやってくるインフィニティは、ほとんどがショーファードリブン、つまり運転手付きであった。

前ページから同じく、「インフィニティQ70」のタクシー。参考までに記すと、一般向け新車価格は4万5900ユーロ(約550万円)から。
前ページから同じく、「インフィニティQ70」のタクシー。参考までに記すと、一般向け新車価格は4万5900ユーロ(約550万円)から。拡大
ラジオ局の脇で。ハイヤーもしくはライドシェア用車両と思われる「インフィニティQ50」(写真)の車両価格は、3万7200ユーロ(約446万円)から。
ラジオ局の脇で。ハイヤーもしくはライドシェア用車両と思われる「インフィニティQ50」(写真)の車両価格は、3万7200ユーロ(約446万円)から。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。

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