アイオニック購入の下取り車は……?

イタリア中部シエナ県のヒュンダイ販売店「スーペルアウト」では、屋外の一番目立つエントランス付近に、白い「アイオニック ハイブリッド」が置かれていた。

受付のサマンタさん(イタリアでは、ヒュンダイのようなポピュラーカーを扱う販売店でも、最初の接客は受付が仕切る場合が多い)に声をかけると、「今日は幸い社長がいますよ」という。

社長のマッシモ・ラッゼリさんは1986年、まずはマルチブランドの自動車販売店を開業したあと、1989年からヒュンダイのディーラーになった。すでにヒュンダイ販売歴は28年である。

さて、本題のアイオニックだ。

「アイオニックは、2016年9月に販売を開始しました。そして実際の納車は、同じ年の12月に始まりました」とマッシモ社長は話し始めた。なお、目下カタログに載っているのはハイブリッドとEV仕様のみで、プラグインハイブリッドは2017年中に発売される予定である。

ショールームでこれまでに売れたアイオニック ハイブリッドの台数を聞くと、マッシモ社長は早速脇のPCを操作して確認してくれた。

これまでに登録されたのは6台(うち1台は試乗用)という。9月はまだ半分夏休みムード、12月はクリスマス時期であるにもかかわらず、ほぼひと月に1台といったところだ。地方都市ユーザーの保守性と、いまだこの国では一般的ではないハイブリッド車であること、そもそもまったくの新型車であることを鑑みれば“健闘”といってよいだろう。

実際に売れた5台の下取り車は? マッシモ社長は再びPCを操作して、「プリウス」「プジョー407」「ランチア・デルタ」と、その顔ぶれを教えてくれた。あとの2台は「下取り車無し」だったという。こうしたクルマはあまり初心者が乗らないだろうから、「下取り車無し」とはアイオニックを買い増しする形で購入したユーザーと察した。

イタリア中部シエナ県のヒュンダイ販売店「スーペルアウト」のマッシモ・ラッゼリ社長と「ヒュンダイ・アイオニック ハイブリッド」の試乗車。
イタリア中部シエナ県のヒュンダイ販売店「スーペルアウト」のマッシモ・ラッゼリ社長と「ヒュンダイ・アイオニック ハイブリッド」の試乗車。拡大
試乗車に貼られた宣伝用デカール。「e motion(エモーション)によるドライブ」「操縦する喜び・低公害」の文字が並ぶ。
試乗車に貼られた宣伝用デカール。「e motion(エモーション)によるドライブ」「操縦する喜び・低公害」の文字が並ぶ。拡大
シエナ県のヒュンダイ販売店「スーペルアウト」。2006年からマツダ車も併売している。社屋は以前、家具工場だったという。
シエナ県のヒュンダイ販売店「スーペルアウト」。2006年からマツダ車も併売している。社屋は以前、家具工場だったという。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など数々の著書・訳書あり。

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