電動部門第1位
BMW Cエボリューション……148万7500円

まさしく電気ショック。そんな陳腐な表現じゃ自分の中に湧き起こった衝撃は伝わらないと思うけれど、ここまで打ちのめされた自分に何より驚きました。

ついに日本にも導入されるBMWの「Cエボリューション」。早い話が電動スクーターです。正直なところバカにしていました。これまで何度か経験した電動バイクはせいぜい家電レベル。オレたちが乗りたいものじゃなかった。四輪のハイブリッド車を初めて運転したときもそう。未来はこうなるんだと言われても、そうですかと人ごとのように感じるほど、さして楽しめなかった。

そうした経験値がすべて吹っ飛びました。この加速感、生まれて初めて! 単純に言えば速い。しかし、ガソリンエンジンの速さ、すなわち自分に染みついている加速の段取りとはまったく異なっていたのです。4ストロークエンジンを持つオートバイなら、吸入・圧縮・燃焼・排気という行程を経ますよね。それで発生した力がトランスミッションを通じ、チェーンを介してホイールに伝わり車体を前に押し出す。そういう機械的契約が完全に破棄されている。だからこのスピードが生まれる経緯が信じ難いわけです。爆発的加速、って言えばいいのかな。いや、モーターなので実際に爆発してはいないのか。ああ、うまく言えない。

そうした未知の加速感を見せながら、スロットルレスポンスは旧来的タッチというか、オフにしたら単純にゼロになるような無神経さがないところも素晴らしい。おそらく、四輪も含めて過去に体験した電動系にはなかった感動をCエボリューションで味わえたのは、これが風に身をさらす二輪だったことも大きいと思います。文字通りの体感なんでしょうね。

惜しむらくは……という言い方は不適当ですが、これだけのシステムなら、スクータータイプじゃなくてよかったかもしれません。バッテリーの搭載スペースを確保するためにスクーター形態をとったらしいけど、本当はスタイル自体からも固定概念を取っ払えるはずです。例えば「AKIRA」的にね。

そんなわけで、本音を言えば今回の試乗会で乗った全モデルの中でCエボリューションがナンバーワン。これほどの未来に触れてしまえば他は……です。マジで。ただ、どこか夢を見ているような気もするので、あえて“電動部門”の1位とします。そんな区分が不要になる日は、そう遠くないんだろうけどなあ。

(文=田村十七男/写真=三浦孝明)

BMW Cエボリューション
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第2回:2017年のナンバーワンはこれだ!輸入バイク チョイ乗りリポート(後編)の画像拡大
 
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ボディーサイズ:全長×全幅×全高=2190×947×1255mm
ホイールベース:1610mm
重量:275kg
モーター:永久磁石式同期電動機
最高出力:48ps(35kW)/4650rpm
最大トルク:72Nm(7.3kgm)/0-4650rpm
価格:148万7500円
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=2190×947×1255mm
	ホイールベース:1610mm
	重量:275kg
	モーター:永久磁石式同期電動機
	最高出力:48ps(35kW)/4650rpm
	最大トルク:72Nm(7.3kgm)/0-4650rpm
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