たまったもんじゃないっ

で、ユーザーは「安心」って思ってそれらを行うし、その後の認定中古車も買うわけじゃないですか。するとこれがどっこい、エンジン内部にスラッジ類やタールがたまりまくってるケースが多いというのだ。

実際に現物を見せてもらって驚いた。今年分解整備した2002年モノの某ドイツ車だが……ビックリ!! エンジン下部のオイルパンには焼き鳥屋の網の下のようにスラッジがたまり、極めつけはオイルストレーナー。スラッジだけでなく、エンジンヘッドとブロックの間のガスケットがボロボロ落ちてたまっている。こうなると当然オイルは循環しにくくなり、一部オイル上がりやエンジンの焼き付きなども起こり……そこでこのクルマも運ばれて来たわけだが、まさかまさかの結末だ。
「ユーザーさんは『アプルーブドカーで程度がいい』って喜んでたんですけどね」という担当修理のコメントがむなしく響く。

理由は簡単。「最低限しかメンテナンスを行わないからですよ。ディーラーだってなるべくお金をかけたくないじゃないですか」。
昔は慎重な人だと3000km、普通でも7000kmや1万kmで行っていたエンジンオイル交換。だが、最近ではメーカーにもよるが1万5000kmから2万kmごと、メーカーによってはそれ以上まで行わず、ブレーキパッドやディスクによっては「警告灯がつくギリギリまで行わないから、妙な振動が出てる場合も多い」。
要するにケアするディーラー側としては、最初にお金を頂いているから、その後の出費は抑えたい。となるとメーカーが決めている最低限のメンテナンスだけを行うことになるわけだ。

文中で紹介しているオイルパンの写真がこちら。
文中で紹介しているオイルパンの写真がこちら。 拡大
同じくオイルストレーナー。たくさんの異物がネットを埋め尽くしている。
同じくオイルストレーナー。たくさんの異物がネットを埋め尽くしている。 拡大
小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

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