「レベル2」と「レベル3」の間にそびえる壁

レベル2までは、「何があっても最後はドライバーに責任がある」ことになっています。ところがレベル3からは、「システムに責任がある」という状況が生まれます。ここが大問題です。

まず、法制度の問題があります。アウディA8のプレスリリースにも「導入には、各国における法的枠組みを明らかにし、おのおのの市場におけるシステムの適用とテストが必要となります」とあります。万一の事故のときにどのような罰則が適用されるのか? 自動車メーカーが罰金を払うのか? 開発者が裁判所に出頭するのか? 自動車のオーナーがペナルティーを受けるのか? そうした具体的な法律がないと導入できないというわけです。

次に技術的な問題もあります。「システムが責任をとる」のですから、やすやすと故障されては困ります。そのため、センサー類にも、ブレーキやステアリングなどの作動側にも2系統のシステムが構築されており、片方の系統が故障しても大丈夫な仕組みとしているのです。

さらに運転の引き継ぎの問題もあります。「システムがギブアップしたら、ドライバーが戻る」とありますが、そのための時間はどれだけ必要なのでしょうか? 「1秒以下でドライバーが運転に復帰する」のであれば、人が運転を常に監視するレベル2と変わらない=意味がないとなります。

アウディ以外のメーカーも、レベル3以上の自動運転技術について積極的に開発を進めている。写真はホンダが2017年に開催したメディア向けイベントにて、レベル3相当の自動運転のデモンストレーションを行う「ホンダ・レジェンド」ベースの試作車。
アウディ以外のメーカーも、レベル3以上の自動運転技術について積極的に開発を進めている。写真はホンダが2017年に開催したメディア向けイベントにて、レベル3相当の自動運転のデモンストレーションを行う「ホンダ・レジェンド」ベースの試作車。拡大
あなたにおすすめの記事
新着記事