日本で開催される日も遠くない!?

レースを戦うならまた違った選択肢もあるのだろうが、どのレベルのドライバーであっても安心してハイペースで走らせ、曲げたいように曲げられるのはFRなのだろう。いや長年ルマンのGTクラスでアストンマーティンと「シボレー・コルベット」が優勝争いを繰り広げていることを考えれば、レースであってもFRに理があるのではないか。ラピードSでの8の字スラロームを褒められたから言っているわけではない。ドライ路面ではおいそれとは確かめられない、アストンマーティンの限界付近での挙動を、氷上で安全に楽しく確かめられ、純粋に感銘を受けたのだ。

翌日。山を降りると8月でも快適な気温と天候のクイーンズタウン。宿泊したミルブルックリゾートは周囲にいくつものコースが広がる、というよりもコース内にあるホテルなので、ゴルフをしてもよかったのだが、日本でできないことをしようと市街を散策することにした。地元のアカルアワインを飲み、チーズを食べ、地元アーティストの小さな美術館を訪れたり、街のシンボルであるワカティプ湖を眺めたり。優雅な時間を過ごした。

さまざまなブランドのオーナー向け走行イベントにもいろいろあって、サーキットで数日間にわたってひたすら走行するイベントもあれば、グランドツーリングを展開するイベントもある。アストンマーティン・オン・アイスは“走行”と“観光”と“食事を通じた他のオーナーとの交流”の、どれかがメインで残りがサブということではなく、それらすべてをひっくるめてひとつの体験として味わうことができ、この旅こそがアストンマーティンでのカーライフのメインイベントとなるようプログラムされているような気がした。同伴者でも楽しめるイベントという言い方もできるかもしれない。アストンマーティンはニュージーランド以外での開催も検討しており、日本もその候補だという。期待しているオーナーは日本にも海外にも少なくないはずだ。

(文=塩見 智/写真=アストンマーティン/編集=藤沢 勝)

「ヴァンキッシュS」から次の試乗車へと向かう筆者。寒さゆえどうしても小走りになってしまう。
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吹雪の中を疾走する「DB11」。今回の雪上テストで、ドライ路面ではめったに確かめられないアストンマーティン各モデルの限界付近での動きを確認できた。
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クイーンズタウン周辺には、ワイナリーも数多く存在する。好きなゴルフをせず、優雅な時間を過ごした。
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