マラネッロの街がフェラーリ一色に

9月9日の土曜午後。マラネッロの市街地に入るにしたがって、人とクルマ、しかも多くはフェラーリ、で溢(あふ)れかえりはじめた。フィオラーノサーキットで開催される公式イベントは招待の事前申込制だったから、それ以外の観客たちはというと、祝賀ムードいっぱいのマラネッロの空気を味わいに来ただけに違いない。ヨーロッパ各地から集まってきたフェラーリ・ツアーラリーや、コンクールデレガンス出場車両によるパレードもあったから、目の前を通り過ぎる何百台ものフェラーリを観るだけでも価値はあっただろう。マラネッロの街角でカフェを飲みながらの街見物でも、十分に満足できたはずだ。

もっとも、この日にこの場所に来てその誕生日を祝うという行為そのものが、真のフェラーリファンの証しだったといっていい。マラネッロには、やはり聖地的な空気が漂っている。やっぱり特別な場所なのだ。

そんなお祭りムードいっぱいの街の人ごみに紛れ込んで楽しんでみたい、という衝動に駆られつつも、盛りだくさんのプログラムが待ち受けるメイン会場へ急ぐ。普段はめったに通れないスクーデリアフェラーリの通用門を潜って、フィオラーノサーキット内に入った。

つい2カ月ほど前に、「812スーパーファスト」試乗会のためやってきたばかりだったが、そのときとは雰囲気が一転していた。いつもはどこか緊張感の漂うサーキットは、大きなサーカスがいくつもやってきたかのような景色になっていて、ちょっとたじろぐ。

フェラーリのお膝元マラネッロの市街地は、新旧のフェラーリでにぎわった。
フェラーリのお膝元マラネッロの市街地は、新旧のフェラーリでにぎわった。拡大
1960年代のフラッグシップGT、「275GTB」。
1960年代のフラッグシップGT、「275GTB」。拡大
「500TRC」(1957年)。当時のレースシーンにおけるライバル、マセラティに対抗するために作られたレーシングカー。2リッターのV4エンジンを搭載する。
「500TRC」(1957年)。当時のレースシーンにおけるライバル、マセラティに対抗するために作られたレーシングカー。2リッターのV4エンジンを搭載する。拡大
「F40」は1987年にフェラーリ創立40周年を記念して作られたモデル。早いもので、あれからもう30年が経過したわけである。
「F40」は1987年にフェラーリ創立40周年を記念して作られたモデル。早いもので、あれからもう30年が経過したわけである。拡大
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