新しいシリカの配合でグリップ力を強化

独自の発泡ゴムについて、「まさにスポンジのようなもの」と表現するのは当のブリヂストンの技術者。ただし、生産の過程で金型に入れて加熱・加圧の後、そうした“スポンジ状態”を形成させるためには、当然通常のタイヤとは異なる技術や設備が必要となる。また、たとえそんな特性を得るための基本特許が時効を迎えたとしても、周辺のさまざまな重要ポイントでパテントを取り続けることにより、このゴムは他社にはまねできない技術であり続けるのだという。

その名も「VRX2」と、2013年に登場した「VRX」の進化型であることを示すネーミングが与えられた今回の新タイヤでは、前述した“ミクロの吸水”によって水分が排除された状態でゴム面が直接路面(氷上面)に触れた際、より高いグリップ力を発揮するという新たな発泡ゴム“アクティブ発泡ゴム2”が採用されたことが特徴のひとつだ。従来のVRXにも採用される、発泡ゴム内の水路や気泡に特殊な親水コーティングを施すことで吸水効果を高めた“アクティブ発泡ゴム”をベースとしながら、新たなシリカを配合することで接地時のグリップが高められている。
すなわち、まずはブリヂストンならではの発泡ゴムの成分を変更することによって、氷上でのグリップ力を高めようとしたのがVRX2というわけだ。

ブリヂストンの「ブリザック」シリーズは、微細な気泡を持つ「発泡ゴム」を採用している点が特徴。タイヤ表面の気泡が水を吸収し、路面の水膜を取り除く役目を果たす。
ブリヂストンの「ブリザック」シリーズは、微細な気泡を持つ「発泡ゴム」を採用している点が特徴。タイヤ表面の気泡が水を吸収し、路面の水膜を取り除く役目を果たす。拡大
「ブリザックVRX2」ではトレッドゴムを形成するポリマーに、より粒の小さなシリカを配合。増量された「摩擦力向上剤」とシリカが効果的に結合することで、トレッドゴムが接地面で粘りを発揮し、従来モデルを大きく上回るグリップ力を実現する。
「ブリザックVRX2」ではトレッドゴムを形成するポリマーに、より粒の小さなシリカを配合。増量された「摩擦力向上剤」とシリカが効果的に結合することで、トレッドゴムが接地面で粘りを発揮し、従来モデルを大きく上回るグリップ力を実現する。拡大
「ブリザック史上最高の氷上性能」とうたわれる「ブリザックVRX2」。特に氷上ブレーキ性能については、従来モデルの「VRX」より制動距離を10%短縮させている。
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