サウンドは素晴らしい

多摩地区の道路事情は劣悪だ。道路自体も貧しいが、信号制御が各駅停車。平均速度は20km/h程度にとどまる。冷却水が漏れてるフェラーリでこんなところを走るのは、拷問以外の何物でもない。つっても自分はその後方の激安オペルに乗っているのだが、後ろから見ているだけで実にツライ。

が、しばらく走ると、水漏れが確認できなくなった。

これはひょっとして、ラテン車特有の自然治癒ってヤツか!?

信号待ちのすきにオペルを降り、赤い玉号のオシリ間近で確認しても、漏れてな~い!

私「水漏れ止まったみたいだよ!」

岡田ピー「マ、マジすか!?」

水漏れが止まったのをいいことに、途中で運転を交代した。

うーん、このサウンド、素晴らしいなぁ! 特に素晴らしいのはサイレントモードだ。この適度な音量、一般道を走るのに実にちょうどいい。アイドリングではほとんどノーマルと変わらないのもステキ。

こんな落ち着いたことを思うようになったのも、私が年を取った証左ではありますが、光陰矢の如し。フェラーリに乗り始めてすでに24年もたつのですから、年相応に落ち着くのも仕方ないであります。

ただ、相変わらずハンドルはメチャ軽く、ステアリングインフォメーションはほぼ皆無。コーナリングは常に手探りなので、正直、そこらのファミリーカーについていくのもスリリングだ。

平均速度20km/h程度でダラダラと多摩地区の一般道を走行中。
平均速度20km/h程度でダラダラと多摩地区の一般道を走行中。拡大
フェラーリとの付き合いも、もうすぐ四半世紀だ。(写真=池之平昌信)
フェラーリとの付き合いも、もうすぐ四半世紀だ。(写真=池之平昌信)拡大
サウンドは素晴らしいが、相変わらずハンドルはなぜかメチャ軽だ。(写真=池之平昌信)
サウンドは素晴らしいが、相変わらずハンドルはなぜかメチャ軽だ。(写真=池之平昌信)拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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