そこに解はあるのか!?

そこに登場したのは、尾上サービスの新加入メカ・酒井君だった。

酒井「あの~、ハンドルが軽い件で、ちょっと試してみたいことがあるんですけど」

彼が試したいと言い出したのは、ステアリングシャフトのユニバーサルジョイントの調整だった。

私には、言ってる意味がほとんどわからなかったが、彼は寡黙なタイプで、それ以上のことは説明してくれない。

つーか会話を交わすのも初めてだった。私が彼について知っていたのは、髪は金髪、愛車は「930ターボ」で、それにメチャメチャ手を入れているディープなカーマニアということくらいである。

ユニバーサルジョイントとは、日本語では「自在継ぎ手」だが、その調整でカルカルハンドルが直るなんて、私には想像もつかない。つかないが、「ちょっとやってみていーですか」と言われたので、「うん! なんでもやってみて!」と元気よく答えた私だった。

その日はそのまま岡田ピーの激安オペルで帰宅。3日後、尾上メカから連絡が入った。

尾上「水漏れが直ったので、コーナーストーンズの方に持ってってあります。それと、カルカルハンドルも直りました」

私「えええええっ!? あの酒井君の調整で!?」

尾上「ええ。僕が乗った感じ、直ってますよ」

どどどど、どーゆうことだろう!?

(文と写真=清水草一/編集=大沢 遼)

尾上サービスの酒井メカ。
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寡黙に作業する酒井メカ。
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ステアリングシャフトのユニバーサルジョイント。ココの調整でカルカルハンドルが直ったのか!?
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清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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