スズキ・クロスビー:カユいところに手が届く
2017.10.26 自動車ニュース![]() |
クルマはやっぱり売られて、手に入れられるようになってナンボ。どうせ具現しないコンセプトカーなんかに用はない! そう語る自動車ジャーナリスト、小沢コージが選んだ、今回の東京モーターショーでオススメの一台とは?
絵のモチでは腹はふくれんのですよ!
基本、絵に描いたモチ=コンセプトカーにはさほど興奮しない小沢コージ。だって、長年見てるけどウソばっかでほとんど現実にならないんだもん。EVコンセプトだって今回出たうちの半分、いや2~3割があのまま現実にはなればいい方でしょ?
そこで見た瞬間、これが一番好きかも! って思ったのは「スズキ・クロスビー」。正直、大したアイデアじゃないですけど、カユい所に手が届くようなコンパクトSUVだからして。
ご存じわが国じゃビックリするくらいの人気が続いている軽SUVのハスラー。2014年はじめデビューとは思えないほど今なお売れてるだけじゃなく、イジリのベース車としてもよく見かける。しかし、ひとつだけ残念なのが「軽」しか選べないこと。
確かに、キモはあの目ン球つながり系のキュートフェイスや、ほどよいワイルドフォルムや使い勝手だろう。なんせ中身旧型「ワゴンR」ですから、室内は高くて広い。でも、もうちょっとデカいタイヤ履かせてもっと多人数で使いたかったユーザーも多いはず。と思ったらまさにそのイメージを具現したのがクロスビーだった。
今まで、デカい人気車の小型版っていうのは多かったと思うけど、コイツは逆。あり得ない逆説的成功の方程式をココで作れるか? に注目よ。
(文=小沢コージ/写真=webCG)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』