低価格化と女性へのアピールが課題

日本での展開については、蔦屋家電での先行販売に続き、2018年春の正式販売開始を目指し、現在準備が進められている。

日本仕様は、法規対応だけでなく、公道でのロードテストなどのフィードバックをしつつ、性能を向上させた。海外のウェブサイトで動画が公開されているプロトタイプに比べ、現在は加速や最高速度は高められている。

日本法人となるVanda Electrics Japanでは、「価格の面からも現時点では嗜好(しこう)性が高いものなので、まずは1台1台をていねいに売っていき、長いスパンで普及させていきたい」としている。これも、「新たな電動モビリティーを決して一時のはやりにしたくない」との思いからだ。そして今後は、実際のユーザーの声を積極的に聞き入れて、モトチンプを育てていきたいという。

当面の最大の課題は、やはり価格だ。普及を考えると、48万6000円というのは安価とは言えない(編集部注:2018年1月10日に、蔦屋家電・特別価格として39万9600円に価格改定されている)。日本法人も、もちろんこの点は十分理解しているが、日本から販売をスタートさせるという状況がある上に、現時点では生産台数もまだ限られるため、量産効果が得られない。ただ、価格を抑えられるよう努力はしていきたいとのことだ。

女性を意識したモトチンプだけに、日本での初披露の舞台は、2017年3月の「神戸コレクション」だった。しかし、関心が高いのは圧倒的に男性だという。このため、女性ユーザーを取り入れるべく、おしゃれなヘルメットなど専用アイテムの開発にも力を入れていきたいとのこと。

電動バイクの市場は、EV同様にまだまだこれから。日本が大好きなデザイナーが手掛けたシンガポール生まれの電動ミニバイクが、日本でどのように育ち、世界に発信されるのか。乗り物の電動化が進む今、身近な電動車としてモトチンプは興味深い。何はともあれ、まずは試乗してみたいと思ったのは、筆者だけではないだろう。購入希望者に対して、今後のどのように触れあう機会が与えられるのかにも、注目したい。

(文=大音安弘/写真=Vanda Electrics Japan、編集=関 顕也)

2018年春にも正式な国内販売がスタートする「モトチンプ」。今後のプライスダウンにも期待がかかる。
2018年春にも正式な国内販売がスタートする「モトチンプ」。今後のプライスダウンにも期待がかかる。拡大
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