安全性を飛躍させた実験車VESC

1800ESの隣には、PV444の後継車PV544をベースとしたボルボ・ワゴンのパイオニア、「デュエット(P445~P210)」も置かれていた。そしてこの時期のボルボを語る上で欠かせない、「アマゾン」の愛称でおなじみの「120シリーズ」はパトロールカーを展示してあった。

この頃からボルボはアイデンティティーのひとつである安全性に積極的に取り組むことになる。ミュージアムにはその成果でもある1972年発表の「VESC」が置かれていた。直後にデビューする「240シリーズ」に近い顔つきを備えつつ、キャビンはその後登場する「740シリーズ」を思わせる造形で、デザイン面でも見るべきところがあるコンセプトカーだった。

大きな窓を背にした次の空間は特別展示スペースで、この日は1950年から40年間チーフデザイナーを務めたヤン・ウィルスガールドが手がけた車両が並んでいた。

個人的に目を引かれたのは「262C」。ベルトーネが製作まで担当したボディーは最近のクーペにはない落ち着きが感じられ好ましい。奥にはボルボのイメージを変えた前輪駆動車「850」のスポーツモデル「T-5R」が、クリームイエローのボディーカラーとともに当時を思い出させてくれた。

「アマゾン」こと「P1300」(2ドア)のパトカー。
「アマゾン」こと「P1300」(2ドア)のパトカー。拡大
手前は「P210デュエット」(1960~1969)で、奥が「1800ES」(1971~1973)。
手前は「P210デュエット」(1960~1969)で、奥が「1800ES」(1971~1973)。拡大
安全実験車の「VESC」(1972)。VESCとは「Volvo Experimental Safety Car」(ボルボ実験安全車)の頭文字を取ったもの。
安全実験車の「VESC」(1972)。VESCとは「Volvo Experimental Safety Car」(ボルボ実験安全車)の頭文字を取ったもの。拡大
手前が「262C」(1977~1981)。生産はイタリアのベルトーネが担当。6622台が生産された。
手前が「262C」(1977~1981)。生産はイタリアのベルトーネが担当。6622台が生産された。拡大
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