欧米メーカーは冷めている!?

閑話休題。51回目となる今回のCESは、オフィシャルのものだけでも11に及ぶ会場に、24カテゴリー、約3900の組織団体が出展した。

自動車メーカーとサプライヤーの多くは、例年どおり「北ホール」と呼ばれるパビリオンとその周辺にブースを展開した。

ただし、状況はやや変化してきている。今回フォルクスワーゲンは、NVIDIA(エヌビディア)社の発表会において同社からAIテクノロジーの供給を受けることを発表したのみで、従来のような自社ブースは設けなかった。アウディも2016年はブースがあったものの、2017年はNVIDIA社との屋外での自動運転デモだけになり、今回は自社としての参加はなかった。

米国系もしかり。2016年に新型「シボレー・ボルト」を会場で華々しく発表したゼネラルモーターズは今回ブースを出さず、FCAは事実上、ロサンゼルスオートショーで発表した新型「ジープ・ラングラー」を並べただけ。まともな出展はフォードのみだった。欧米自動車メーカーの間では、そろそろ「CES離れ」が始まったのかもしれない。

一方、日本のブランドは気合が入っていて、昨2017年に引き続き、トヨタ、日産そしてホンダが参加した。

トヨタの展示の1つ目は「e-Paletteコンセプト」と名付けられた自動運転のEVコンセプト。「さまざまな商用に応用可能なプラットフォーム」という構想だ。トヨタはそれを実現するための初期アライアンスのメンバーとして、アマゾン、配車サービスのDiDi(滴滴出行)とウーバー、マツダ、そしてピザハットとの提携を発表した。

ジェンテックス社の虹彩認識ルームミラー。広報担当者は、「カーシェアリングにおける個人認証などにも応用したい」とのこと。
ジェンテックス社の虹彩認識ルームミラー。広報担当者は、「カーシェアリングにおける個人認証などにも応用したい」とのこと。拡大
トヨタの自動運転よる商用EV「e-Paletteコンセプト」。
トヨタの自動運転よる商用EV「e-Paletteコンセプト」。拡大
パナソニックのブースから。二輪/四輪用「スケーラブルeパワートレイン・プラットフォーム」は、さまざまなサイズのEVに応用可能で、開発期間の短縮にも貢献する。
パナソニックのブースから。二輪/四輪用「スケーラブルeパワートレイン・プラットフォーム」は、さまざまなサイズのEVに応用可能で、開発期間の短縮にも貢献する。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。

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