ガッカリなこともある

しかし、そのデザイン的アクセントに乏しい外観からだろう。約3年前に6 Plusを持ち始めたとき、そのデカさゆえ「新型ですね」と次々声をかけられたのからすると、周囲の注目度は実に低い。

ようやく気づかれたのは、先日、フランクフルト空港のボーディングブリッジでのことだ。飛行機の扉前で待ち構えていた最終確認要員がモバイル搭乗券をチェック後、「おっ、Xだな」と言った。その陽気なおじさんは、勝手にスワイプを試したばかりか、ボクのiPhone Xを自分のポケットに入れるふりをして笑いをさそった。

デザインに関してさらにいえば、残念ながらボクが所有してきた歴代iPhoneの中で、最も満足度が低いと言っても過言ではない。

ケースから外してみればスリム感を強調したクールといえるフォルムであり、「Apple Watch」と並べてみると、より共通のアイデンティティーに配慮したプロダクトであることがわかる。

だが、一見して、そのルックスに萌(も)えないのだ。前述の文章と矛盾するが、原因はやはり、ホームボタンというiPhone伝統のシンボルを喪失してしまったこと。もうひとつはFace IDを実現するため画面上部に設けられた、凹状の不格好な切り欠きだ。

ついでにいえば、各国をウロウロする筆者としては、そろそろデュアルSIMトレイを用意してほしかったというのも本音である。これでは、アンドロイドの2枚SIM仕様を愛用している東京の義姉に笑われる。

ボクが買った歴代iPhoneの空箱。左から「4S」「5c」「6 Plus」そして「X」。これ以前に、「3GS」もあった。米国クパチーノの本社ビル建設には、ボクの“お賽銭”も貢献しているはずだ。
ボクが買った歴代iPhoneの空箱。左から「4S」「5c」「6 Plus」そして「X」。これ以前に、「3GS」もあった。米国クパチーノの本社ビル建設には、ボクの“お賽銭”も貢献しているはずだ。拡大
ボクがイタリアのApple Storeで買った「iPhone X」には、スペイン語とポルトガル語の説明書も添えられていた。それにしても、そろそろリンゴマークのステッカーは、イヤホンともども、添付をやめてもいいのでは?
ボクがイタリアのApple Storeで買った「iPhone X」には、スペイン語とポルトガル語の説明書も添えられていた。それにしても、そろそろリンゴマークのステッカーは、イヤホンともども、添付をやめてもいいのでは?拡大
オーディオの話ついでに。2年前に韓国・仁川空港で見たLGエレクトロニクス製ワイヤレスヘッドセットを先日ラスベガスで購入。円換算で約1万8000円だった。
オーディオの話ついでに。2年前に韓国・仁川空港で見たLGエレクトロニクス製ワイヤレスヘッドセットを先日ラスベガスで購入。円換算で約1万8000円だった。拡大
装着したところ。同様の品は他メーカーにもあれど、その絶妙なサーフェイスのカーブと、簡潔なデザインに引かれていた。
装着したところ。同様の品は他メーカーにもあれど、その絶妙なサーフェイスのカーブと、簡潔なデザインに引かれていた。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。

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