国民車になれるデキ

「このクルマは日本の国民車になれる! カーマニアから一般ピープルまで誰でも満足させられる国民車にいぃぃぃぃぃ!」

ハイオク仕様のスポーツハッチを国民車に推すなど、カーマニアのひとりよがりではあるだろう。ただ、このクルマの良さを、カーマニアだけに独占させておくのはもったいない! 広く国民に知ってもらいたいし、その果実を享受してもらいたい! そのような、さらにひとりよがりな思いが湧き上がってしまった。

不幸なことに、過去日本で国民車と呼ばれたクルマの多くは、カーマニアにとっては軽蔑の対象であった。

その典型が「カローラ」だ。「レビン」や「トレノ」は別だが、カローラという車名自体が「凡庸」の象徴で、大いに軽んじられてきた。

いまでもカローラと聞いて思い浮かぶのは「役には立つけどつまらないクルマ」というイメージではなかろうか? 少なくともオシャレさんとかイケてるとかキラキラしてるねとか、そういった単語は出てこない。「カローラみたいな男」「カローラみたいな女」。そう呼ばれて喜ぶ者はまずいまい。

個人的には、『港区ではベンツがカローラの6倍売れている』(扶桑社新書)という本を出したことがあるが、これはカローラの「最もありふれた凡庸なもの」というイメージを利用した、インパクト重視のタイトルであった。

一方、欧米の国民車はどうか?

「スイフトスポーツ」のメーターはインフォメーションディスプレイをはさんだ2眼式。
「スイフトスポーツ」のメーターはインフォメーションディスプレイをはさんだ2眼式。拡大
「スイフトスポーツ」のマフラーは左右2本出し。
「スイフトスポーツ」のマフラーは左右2本出し。拡大
筆者が免許を取得した頃に登場した1979年製、4代目「トヨタ・カローラ」。
筆者が免許を取得した頃に登場した1979年製、4代目「トヨタ・カローラ」。拡大
筆者の著書『港区ではベンツがカローラの6倍売れている』(扶桑社新書)。
筆者の著書『港区ではベンツがカローラの6倍売れている』(扶桑社新書)。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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