まさに、魔法のダイエット料理

でも一番驚いたのは、スカイアクティブと他のエコエンジンとの違いに言及した時だ。
ハイブリッドにはEV走行、欧州のダウンサイジング+ターボには、低回転時の異様な極太トルクと“乗ってすぐわかる個性”があるけど、スカイアクティブにはないのでは? とたずねると――
「アクセルが踏めるんです、スカイアクティブは。今までのエンジンは踏み込むと燃費が極端が悪くなってましたよね。エコランプが消えて、『ガマンしろ、それが今の世の中だ』っていうくらいに。圧縮比14:1の世界は、その問題を解決したんです」。

そう、スカイアクティブエンジンは全域で効率がいいために、昔みたいなパワー領域で過剰に燃料を消費しない。
要は「食べても太らない」料理というか「食べながら痩せる」ダイエットのようなもので、水野さんによれば「アクセルを8分の7くらいまで踏んでもOK」らしい。ほとんど全開と同じであり、まさに踏んで、多少回してもガソリンを食わないクルマなのだ。その上デミオには、パワー感はないがそれなりの美味しさがある。食べて美味しく、しかも太らない……まさに魔法のダイエット料理のようではないか!!

一応、試乗会でちょっとだけ燃費計で計ってみたが、峠を30分ぐらいアップダウンしてもリッター16km台をキープ。詳しくはまた試してみたいが、特にアクセルの動きが激しいワインディングで強そうだ。

実はこれこそマツダがやりたかったことで、おそらくマツダはエコで勝負しないのだ。というか「一応」エコで勝負するのだけど、そこから「味」に持って行くつもりなのである。つまり、エンジンの気持ち良さや、ハンドリングの軽さ、シャープさなどである。

インテリアの様子。パッと見は、他のデミオと変わりなし。マイナーチェンジでは、ハザードスイッチやエアコン噴出し口の意匠が変更された。
インテリアの様子。パッと見は、他のデミオと変わりなし。マイナーチェンジでは、ハザードスイッチやエアコン噴出し口の意匠が変更された。 拡大
シート地もリニューアル。乗り心地を向上させるべく、リアサスのブッシュにも手が加えられている。
シート地もリニューアル。乗り心地を向上させるべく、リアサスのブッシュにも手が加えられている。 拡大
小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

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