フツーのスイフトではダメ

だいたいスイスポは、現状でも生産が追い付かず、納車待ちが数カ月に及んでいる。なのにわざわざパンピー向けを設定するなど、ビジネス的にはかえってマイナス。愚の骨頂である。

カーマニアの皆さまは、「パンピー向けにはフツーのスイフトがあるじゃないか!」とおっしゃることだろう。

しかし私は、その提案は断固拒否したい。フツーのスイフトではダメだ。スイスポを国民車にしたいのだ!

なぜかというと、フツーのスイフトは、そんなにいいクルマとは思えなかったからだ。

弱点のひとつが、過度な軽量化によるボディーのペナペナ感である(スイスポはしっかり補強してあるので良し)。インテリアも、スイスポに比べるとぐっと落ちる。

私はスイスポのインテリアの控えめな赤の差し色を見ると、なぜかとっても元気が出るのだ。もちろんスイスポのベースはフツーのスイフトだから、フツーのスイフトのインテリアもそんなに悪くはないのだが、どうにも地味で元気が出ない。これが「イグニス」みたいな内装だったらよかったのだが……。

イグニスのインテリアは、正真正銘、ラテン系コンパクトカーの趣だ。素材は安っぽいが、形状や色使いのセンスでとってもオシャレさんに仕上がっている。「ついに国産車もここまで来たか!」と感嘆するほどスバラシイ。

イグニスは外観デザインも超絶イイ。オーバーフェンダーが自己主張しすぎな面もあるが、全高の高さで日本的なスペースユーティリティーを確保しつつ、欧州車的な踏ん張り感を強く演出した、和洋折衷な合理性がある。イグニス最高! 鈴木 修会長バンザイ!

「スイフト ハイブリッドRS」。(写真=池之平昌信)
「スイフト ハイブリッドRS」。(写真=池之平昌信)拡大
フツーの「スイフト」ではダメなのだ!(写真=池之平昌信)
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「スズキ・イグニス」
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「スズキ・イグニス」のインテリア。
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清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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