CVTはアリなのか!?

がしかし私は断固として、イグニスを国民車に推すことは拒否する。なぜなら、カーマニアが乗るにはどうにも物足りない部分があるからだ。

もうおわかりだろう。CVTである。

イグニスにはCVTしかない。これではカーマニアは我慢できない!

トルコンとそんなに違わないやんけ! というご意見もあるでしょうが、この点は譲れない。CVT車が日本の国民車である限り、日本の夜明けは来ないのだ!

「そんなこと言うけど、オマエ、CVT車を買ったことあんのか? そんなに悪くないゼ」

そうおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

実は、ある。

その名は、初代「ランチア・イプシロン」。初代イプシロンには5段MTとCVTなどがあったが、私が買ったのはCVTだった。ボディーカラーはオシャレな朱色で、98年式、価格はコミコミ78万円。12年前のことである。

イプシロンのCVTは、スバルから供与されたECVT。電磁クラッチを使った最初期のCVTで、クリーピングもなく、もちろんステップ変速機能もない。ないないづくしでダイレクト感はみじんもナシ! であった。

そんなCVTを積んだクルマをなぜ買ったのかというと、あまりにもデザインがすばらしかったからだ。このカタチなら動けばそれでいい! CVT上等! エンリコ・フミア、バンザイ! そういうことだった。

だいたい中古車のタマがあんまりないし、今買わないといつ買えるかわかんない! そう思って即決してしまいました。

で、実際のところ、ECVTのイプシロンはどうだったのか?

(文=清水草一/写真=清水草一、池之平昌信/編集=大沢 遼)

筆者が12年前に購入した、初代「ランチア・イプシロン」。
筆者が12年前に購入した、初代「ランチア・イプシロン」。拡大
初代「ランチア・イプシロン」のインテリア。
初代「ランチア・イプシロン」のインテリア。拡大
初代「ランチア・イプシロン」のデザイナーである、エンリコ・フミア氏と筆者。
初代「ランチア・イプシロン」のデザイナーである、エンリコ・フミア氏と筆者。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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