“テスラ・キラー”に“新ブランド”続々

2018年ジュネーブにおける市販車および市販予定車のトレンドにあえてタイトルをつけるならば「テスラ・キラー続々」である。

「ジャガーIペース」「ポルシェ・ミッションEクロスツーリスモ」、そしてPHVの「ポールスター1」などは、あたかも「長年クルマづくりに携わってきたプロが電動化車両を作るとこうなる」とテスラに挑戦状をたたきつけているかの如き完成度の高さである。

もうひとつの見どころは新ブランドだ。まずは前述のポールスター。一方アストンマーティンは、かつて買収したメーカーの起源をたどり、たびたび用いてきたラゴンダブランドを今度は電動化車両の名称に用いることにした。

もう少し軽い感覚で新ブランドのクプラを展開するのは、フォルクスワーゲン グループのスペイン法人、セアトである。

CEOのルカ・デメオ氏に「(グループPSAの) DSのように、独立した販売店を設けるのか?」と質問すると、彼は「クプラはShop in Shopで展開する。また、DSのように独自車種を用意するのではなく、よりテクノロジー志向になる」と定義付けた。いわばAMGやアバルトに近い形という。そして彼はイタリア語で「やってみよう」を意味する「プロヴィアーモ!」とボクに言った。デメオ氏はフィアット時代に新生アバルトを立ち上げている。それなりの勝算はあるに違いない。

「ポルシェ・ミッションEクロスツーリスモ」
「ポルシェ・ミッションEクロスツーリスモ」拡大
「ラゴンダ・ビジョン コンセプト」
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セアトの新ブランドであるクプラのイメージリーダーとして出品された「e-レーサー」。ピークパワーは670hpを誇る。
セアトの新ブランドであるクプラのイメージリーダーとして出品された「e-レーサー」。ピークパワーは670hpを誇る。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。19年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。

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