メルセデス・ベンツS450エクスクルーシブ(FR/9AT)/S560 4MATICロング(4WD/9AT)
懐かしき未来へようこそ 2018.03.27 試乗記 話題の新型直列6気筒エンジンを搭載する「メルセデス・ベンツS450エクスクルーシブ」に試乗。20年ぶりに帰ってきた直6は、ISGと48V電気システムという新機軸を得て、懐かしくも新しい仕上がりを誇っていた。20年ぶりの直6復活
“直列6気筒”という言葉には、抗しがたい魔力がある。スムーズさとハイパワーを兼ね備える特別なパワーユニットというイメージだ。直6エンジンを搭載する栄誉は、よほどの高級車かスポーツカーにしか与えられなかった。過去形で記しているのは、このところ直6エンジンの存在感が薄くなっていたからである。
メルセデス・ベンツでも、1997年を最後に直6エンジン搭載モデルが途絶えていた。6気筒はすべてV型に置き換えられていたからだ。S450で新たに採用された「M256」エンジンは、約20年ぶりの直6ということになる。この間にエンジン技術は目覚ましい進化を遂げており、自動車を取り巻く環境も激変した。直6という名前は同じでも、M256はハイテク満載の新世代パワーユニットである。
試乗では、V8エンジンを搭載した「S560」と乗り比べることができた。昨年のマイナーチェンジで当初からラインナップされていたモデルである。排気量は4リッターで、もちろん3リッターのS450の上位グレードという位置づけだ。ツインターボで469ps/5250-5500rpmの最高出力と700Nm/2000-4000rpmの最大トルクを生み出しており、ロングボディーに4WDというプラスアルファもある。
内外装の上質さは言葉にするまでもない。外から眺めれば堂々たる姿態に圧倒され、運転席に座れば豪華でありながら穏やかな空気の漂う空間に身を包まれる。運転支援システムの「インテリジェントドライブ」は最新の機能がフル装備されていて、伝統を先進のテクノロジーが支えているのだ。
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