筆者愛用の“ポルシェ”をご紹介
筆者は長年、「ポルシェの自転車」を愛用している。99年式「ポルシェ・バイクR」。ポルシェが手がけたのは、独創的なアルミフレームのデザインで、実際の製作はドイツのスポーツ自転車メーカー、VOTEC(ボーテック)による。2003年に手に入れてから長距離耐久イベント用に部品はすべて交換してしまったが、フレーム以外のオリジナルパーツは専業メーカーの既製品だった。
とはいえ、ポルシェがオーソライズして、ポルシェのバッジを与えた自転車である。ポルシェ“らしさ”はどこにあるのか? しいて挙げるなら、ボディーの頑丈さである。そのかわり、車重はカタログ値で8.9kg。当時のアルミロードバイクとしても、とくべつ軽いわけではない。だが、四輪のポルシェも昔から軽量オタクではなかった。初めてロードバイクを世に出すにあたって、軽量より剛性や耐久性を優先させたのだろうなあと、二輪ポルシェオーナーは信じている。
ポルシェだから速いか? ポルシェバイクに限らず「速い自転車」というのは存在しない。自転車を速く走らせる人間(エンジン)が存在するだけである。ただ、今後、コラボの素材が電動アシスト自転車になると、そっち方面で一挙に可能性が広がりそうだ。
当時のポルシェバイクは、つくりも品ぞろえも、四輪ブランド自転車のなかで最も本格的だったが、15年乗っていても、まだ一度も同じ自転車を見かけたことがない。最新のすばらしいカーボンロードバイクと信号待ちで並んでも、目移りしない。自転車ヒエラルキーの枠外にいる気楽さが、四輪ブランド自転車の魅力かもしれない。
(文と写真=下野康史<かばたやすし>/編集=藤沢 勝)
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