モトクロスの世界で確固とした名声を築く

当初は簡易な原動機付自転車の車体造りを手がけていたものの、程なくオリジナルエンジンの開発にも成功し、スウェーデン軍に納められたモデルの走破性と耐久性が高く評価されて一躍その名が知られるようになった。レースに参戦を開始すると名声はさらに高まり、1930年代に入るとまずはロードレースで、次いでオフロードで目覚ましい成果をあげて、その地位を揺るぎないものにしたのである。

特にモトクロス世界選手権が始まった50年代からは圧倒的な強さを発揮し、これまで獲得した世界タイトルは70以上にのぼる。しかも4ストローク全盛の時代には2ストロークを、2ストロークが主流になると4ストロークを送り込むなど、多勢に屈しない姿勢で最前線に立ち続け、その存在感を印象づけるのと同時にスウェーデンが持つ技術立国というイメージにも貢献してきたのだ。

ただし、近年は幾度も経営の浮き沈みや紆余(うよ)曲折を余儀なくされ、時には消滅の危機すらあった。しかしそのたびにカジバ(1987年/イタリア)、BMW(2007年/ドイツ)、KTM(2013年/オーストリア)といった企業の庇護(ひご)のもと、文字通り国を転々としながらも生き長らえてきたのである。

オフロードレースで屈指の強さを発揮したハスクバーナ。モトクロスやエンデューロなどの世界選手権に加え、メキシコで行われるバハ1000でも何度も優勝を果たした。
オフロードレースで屈指の強さを発揮したハスクバーナ。モトクロスやエンデューロなどの世界選手権に加え、メキシコで行われるバハ1000でも何度も優勝を果たした。拡大
工場のラインを流れるエンデューロモデル。今日でもハスクバーナを支えているのは、エンデューロやモトクロス、スーパーモトなどの車両である。
工場のラインを流れるエンデューロモデル。今日でもハスクバーナを支えているのは、エンデューロやモトクロス、スーパーモトなどの車両である。拡大
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