プロダクトにはスウェーデンの美意識が息づく

しかし本当に稀有なのは、そういう難局にさらされてなおハスクバーナらしさを失わず、それどころかむしろ年々輝きを増しているところだ。特に今日では、KTMの傘下に入ったことで経営が飛躍的に安定。スウェーデン発祥のブランドであるというバックボーンは大切に守られ、送り出される製品には例外なく高い美意識がちりばめられている。

その成果は数字が証明している。2017年の世界販売台数は3万6883台に達し、4年連続で売り上げを伸ばすなど絶好調だ。その規模をドゥカティの同年データ、5万5871台と比較すると分かりやすい。数字に開きはあるものの雲泥の差と言うほどでもなく、ドゥカティ3台に対してハスクバーナは2台売れている計算になる。なのに、その姿をなかなか見かけないのは、ハスクバーナを好むライダーの多くが街中ではなく、オフロード競技やトレイルランを楽しむために山々を駆け回っているからに他ならない。

ただし、それも今年から変わる。なぜならハスクバーナにとって久しぶりのロードモデルがもうすぐ現れるからだ。ストリートを駆け抜けるバイクを見て、「なにか普通じゃない」と目が留まったなら、それは新しいハスクバーナの可能性が高い。近い将来、銃口と照準器と王冠を模した誇り高いロゴマークを街中でも目にするようになるだろう。それほどの勢いが、今のこのブランドにはある。

(文=伊丹孝裕/写真=ハスクバーナ、webCG/編集=堀田剛資)

692.7ccの大排気量単気筒エンジンを搭載した「ヴィットピレン701」。
692.7ccの大排気量単気筒エンジンを搭載した「ヴィットピレン701」。拡大
スクランブラースタイルの「スヴァルトピレン401」。
スクランブラースタイルの「スヴァルトピレン401」。拡大
クラッチカバーに描かれたハスクバーナのロゴマーク。
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