進化のプロセスはどんなタイヤでも変わらない

リーフでの試走の後には、「トヨタ・プリウス」でEC203とEC204の比較、さらに格上タイヤとなるルマン ファイブとも乗り比べることができた(サイズはいずれも195/65R15)。

感心したのは直接乗り比べたことで、EC203のデキの良さをも確認できたことだった。確かにEC204に比べてその感触はぐにゃりとしており、ロードノイズは“ゴーッ”とうなる低周波がやや多い(音量自体は小さめ)。しかし、段差を越えても乗り心地は良く、穏やかな操舵フィーリングにはベーシックタイヤとしての素朴な良さを感じた。

対してEC204は低周波がカットされ、かつハンドリングも若干シャープになった。にも関わらずリーフより操舵時における接地感がきちんと出ているのは、プリウスのタイヤ径が細く、またフロントにエンジンとモーターを積む車両特性の違いによるものだと思う。

そして静粛性に関しては、なんとルマン ファイブを履いたプリウスよりもEC204を履いたリーフの方が高かったことをお伝えしておきたい。これはルマン ファイブの性能というよりも、リーフとプリウスの遮音性の違いによるものだと思うが。

当日はウエット性能や高速巡航性能を見ることができなかったが、こと一般的な市街地走行に対しては、特にコンベンショナルなFWD車においてEC204の高い快適性を確認することができた。そしてこの性能は、前述したロングライフ性能を満たすための技術がもたらしたものなのだと考えると、EC204はダンロップの狙い通りに進化を果たしたと言えると思う。

タイヤというのは面白いもので、突き詰めるとレーシングタイヤでもエコタイヤでも、同じプロセスで進化をしていく。接地面積を適正に保ち、偏摩耗を防ぐことで一方は速さを、一方はロングライフを実現しているのだが、ムダを省くという点でやっていることは同じなのである。

(文=山田弘樹/写真=住友ゴム工業/編集=堀田剛資)
 

「エナセーブEC204」が装着された「トヨタ・プリウス」。
「エナセーブEC204」が装着された「トヨタ・プリウス」。拡大
今回の試走では、従来品である「EC203」の快適な乗り心地と穏やかな操舵フィールも確認することができた。
今回の試走では、従来品である「EC203」の快適な乗り心地と穏やかな操舵フィールも確認することができた。拡大
プリウスに装着された「ルマン ファイブ」。ロングライフ性能と燃費性能の高さに加え、特殊吸音スポンジの採用などによる静粛性能高さや、快適な乗り心地も特長とされている。
プリウスに装着された「ルマン ファイブ」。ロングライフ性能と燃費性能の高さに加え、特殊吸音スポンジの採用などによる静粛性能高さや、快適な乗り心地も特長とされている。拡大
2018年2月に発売されたばかりの「エナセーブEC204」。サイズは145/80R13から225/45R18までの全65種類で、いずれもオープン価格での販売となっている。
2018年2月に発売されたばかりの「エナセーブEC204」。サイズは145/80R13から225/45R18までの全65種類で、いずれもオープン価格での販売となっている。拡大
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