小さかったことは覚えておこう

いやいやホッタ青年。わかっているよ。歴史の波にもまれながら生き延びるには、捨てなきゃならないものがある。それが残念なんだよね。ではモンキーが捨てざるを得なかったものとは何か。それはアホみたいな、では言葉が悪いな。笑っちゃうような、でもあまり変わらないけれど、とにかくびっくりするほど小さいことなのである。

2017年10月にwebCGの取材でモンキー50周年アニバーサリーに乗ったとき、「こんなにちっちゃかったっけ」と笑いが止まらなかった。そしてまた、この小ささと非力さでは東京の幹線道路を走るのはかなり危険だとも感じた。

これまた時代とともに変遷するインフラや社会安全、環境問題等によって、乗り物というのは肥大の傾向をたどる。先日、自宅の近くで初期型「ホンダ・シビック」を目撃したが、軽自動車とみまごうほど小型で驚いた。当時はあのサイズで大人4人が乗れたんだよなあ。でも今じゃあのサイズで大人4人は乗れないだろう。そう思ってしまうのは、自分の中にも認識の変化が根付いている証拠だ。

人は慣れていく生き物。だから新しいモンキーも50年後には小さいと感じるに違いない。しかし、その元祖は笑えるくらいの小ささだったことは覚えておこうと思う。最初のモンキーと同じ時代を生き、リアルな記憶を郷愁とすることが許される者として。ホッタ青年の実年齢は知らないままだけど。

(文=田村十七男/編集=堀田剛資)

「モンキー」(右)と「モンキー125」(左)を同じ縮尺で比較したところ。全長を基準に見ると、ボディーサイズは今回の“世代交代”でおおむね1.25倍となる。
「モンキー」(右)と「モンキー125」(左)を同じ縮尺で比較したところ。全長を基準に見ると、ボディーサイズは今回の“世代交代”でおおむね1.25倍となる。拡大
1972年に誕生した初代「ホンダ・シビック」。ボディーサイズはスタンダードモデルで全長×全幅×全高=3405×1505×1325mmだった。
1972年に誕生した初代「ホンダ・シビック」。ボディーサイズはスタンダードモデルで全長×全幅×全高=3405×1505×1325mmだった。拡大
いよいよ正式に発表された「モンキー125」。2018年7月に発売される予定だ。
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