国内ブランドでも同様のケースが
BMWやメルセデス・ベンツと同様のケースは、日本のメーカーにも見られる。スバルの2017年の世界生産台数は107万台、マツダは161万台で、両社ともにトヨタなどに比べると規模が小さい。そのために車種の数は抑えられている。
グレードの数はBMWやメルセデス・ベンツほど多くはないが、例えば「マツダ・アクセラ」は1.5リッターのガソリンエンジンと1.5リッターと2.2リッターのクリーンディーゼルエンジン、そして2リッターエンジンをベースとしたハイブリッドを取りそろえている。
かつての「スバル・レガシィ」もこんな感じだった。2003年に発売された4代目は、「ツーリングワゴン」にSUV風の「アウトバック」、セダンの「B4」という3種類のボディータイプがあり、エンジンは水平対向4気筒2リッター(シングルカム/ツインカム/ツインカムターボ)、水平対向4気筒2.5リッター、水平対向6気筒3リッターをそろえていた。そのため価格帯も幅広く、210万円台から320万円台に達した。当時のトヨタ車でいえば、「プレミオ/アリオン」から、「マークII」や「ウィンダム」あたりまでをカバーしていたのだった。
少ない車種で、グレードやパワートレインを細分化することで勝負するには、前提条件として個性的で上質なクルマ造りが必要不可欠だ。1車種当たりの開発予算を十分に確保して、デザインや走行性能に個性を持たせ、さらには内外装の質も高めなければならない。
エンジンの種類を増やすことについても、基本となるブロックを共通化するなど、基本構造をできるだけ同じものとすることで、開発費用を集中させるわけだ。今はいろいろな分野で「選択と集中」という言葉が使われるが、スバルやBMWでは昔から実践してきたことだ。
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