Mr.ビーンのMINIも

いっぽう、会場出口付近に展示されていたのは、シトロングリーンの「オリジナルMINI」だ。コメディーテレビドラマ『Mr.ビーン』シリーズのMINIである。それも『Do-it-yourself Mr.Bean』と名付けられた回で、「年明けセール」と題された巻に登場する仕様である。

ローワン・アトキンソン演じるMr.ビーンは、ついセール品を買い込みすぎて、小さなMINIの車内に自身が乗れなくなってしまう。一計を案じたMr.ビーンは、同じく購入しルーフにくくり付けてあった一人掛けソファに座る。そこからモップを介してペダルを操作し、ステアリングホイールに掛けたひもを繰って家を目指す、という話だ。(Mr.ビーン 公式YouTubeチャンネルはこちら)

他のテレビ版Mr.ビーン同様、わずか5分弱のショートコメディーだが、そのMINIの姿とともにシリーズの代表的シーンとして人々の記憶に焼き付いたようだ。

それに応えるように、2009年の英国におけるヒストリックカーイベント、グッドウッド・リバイバルでは、アトキンソンが映画と同様MINIのルーフ上に乗ったまま、サーキット走行を披露している。

BMWグループクラシックのマンフレート・グリュネルト氏に尋ねると、内部にスタントマンが巧みに乗り込み、操縦していたのだと教えてくれた。確かに当日のオフィシャル写真には白いカバー状のものが見えるので、その中にスタントマンが隠れていたのであろう。しかしながら、それを詮索(せんさく)するのは「手品の種明かしをしてくれ」と乞うくらい野暮(やぼ)なことなのでやめておいた。

1994年『Mr.ビーン』の『Do-it-yourself Mr.Bean』に登場する「オリジナルMINI」。
1994年『Mr.ビーン』の『Do-it-yourself Mr.Bean』に登場する「オリジナルMINI」。拡大
『Mr.ビーン』の「オリジナルMINI」の室内。英国における2009年の走行時の写真には、スタントマン隠しと思われる、白いカバー状のものが見えるが、本日はギフトボックスの山が。
『Mr.ビーン』の「オリジナルMINI」の室内。英国における2009年の走行時の写真には、スタントマン隠しと思われる、白いカバー状のものが見えるが、本日はギフトボックスの山が。拡大
1999年『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』の「BMW Z8」。BMW提供による最後のボンドカーとなった。
1999年『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』の「BMW Z8」。BMW提供による最後のボンドカーとなった。拡大
2015年『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』の撮影に使用された「BMW M3」。
2015年『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』の撮影に使用された「BMW M3」。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。19年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。

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