電動マシンの走りに注目

PPIHCでは、2006年から2011年にかけてスズキスポーツの田嶋伸博が大会6連覇を果たすなど日本勢が活躍してきたが、2013年にはプジョースポールが「208 T16パイクスピーク」を投入し、“WRCのレジェンド”セバスチャン・ローブが8分13秒878をマーク。コースレコードを塗り替えて優勝している。

近年はEVで参戦するチームも多く、前述のとおり、2012年にTMGがTMG EV P002を走らせた。また、2012年から2014年にかけては、三菱自動車が「MiEVエボリューション」を投入。2014年にグレッグ・トレーシーが電気自動車改造クラスで優勝し、パリ-ダカールラリー王者の増岡 浩が2位に入り、三菱勢が1-2フィニッシュを達成したことは記憶に新しい。

このように、特殊なロケーションであるにも関わらず、さまざまなマシンが集結するPPIHCだが、近年はレース運営の問題から四輪部門の台数が70台前後に制限されている。それでも96回目の開催となる2018年の大会には、数多くの有力チームが集う。

中でも注目されるのは、最高出力680psを発生し、F1マシンをしのぐ0-100km/h加速(2.25秒)を誇る、フォルクスワーゲンのEVレーシングカー「I.D. Rパイクスピーク」。ドライバーも、ポルシェのワークスドライバーとしてWEC(世界耐久選手権)で活躍し、パイクスピークで過去3度の優勝経験を持つロマン・デュマを起用するという力の入れようだ。

また、ベントレーがSUVの「ベンテイガ」で初参戦することも今大会のポイントである。エキシビジョンクラスながら、過去2度の優勝経験を持つリース・ミレンがステアリングを握るだけに好タイムが期待される。

日本勢は、前述の奴田原がプライベーターチームの「日産リーフ」で参戦。奴田原によれば「マシンはほぼノーマルの状態で、パワー全開にしてしまうと熱の問題で最後まで走りきれない」そうだが、「なんとか最適なペースを見つけてレースを楽しみたい」とのこと。そのチャレンジにも注目したい。

(文=廣本 泉/写真=フォルクスワーゲン、ベントレー モーターズ、三菱自動車/編集=関 顕也)

こちらは、2014年に出走した三菱のEV「MiEVエボリューションIII」。9分08秒188のタイムでクラス優勝を達成した。

 


	こちらは、2014年に出走した三菱のEV「MiEVエボリューションIII」。9分08秒188のタイムでクラス優勝を達成した。

	 
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英国のベントレーは今回、「ベンテイガ」の12気筒モデルでパイクスピークの頂点を目指す。優勝経験のあるリース・ミレン(写真)のドライブにより、SUVとしてのポテンシャルを示すという。
英国のベントレーは今回、「ベンテイガ」の12気筒モデルでパイクスピークの頂点を目指す。優勝経験のあるリース・ミレン(写真)のドライブにより、SUVとしてのポテンシャルを示すという。拡大
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