思考停止に陥ったチームを立て直す
果たしてホンダが“エピソード1”でうまくいかなかった理由は何だったのか。それがトロロッソとのジョイントでどのように変わったのか。
「過去の例もありますから、マクラーレンとホンダという2つの名前に対しては、相当高い期待を周りからいただいていたと思います。が、現実はそれに見合う活躍は全然できなかった。理由は至って当然のことですよ。数年ぶりに復活して、メルセデスやフェラーリのようにずっと戦い続けてきているチームと同等のパフォーマンスをポンと出せるほどF1は甘くはない。それだけです」
ホンダレーシングの中枢であるHRD Sakura(以下、さくら)でパワーユニット開発を指揮する浅木泰昭執行役員は、黄金期ともいえる第2期F1のエンジン開発を担当した人物だ。パワード・バイ・ホンダの言葉が胸に響くのは僕のようなオッさん世代だろうが、今、多くの人にとっては初代「N-BOX」の開発責任者と紹介したほうがしっくりくるかもしれない。F1と軽という、あまりに両極的なフィールドで結果を残した浅木氏は、去年の秋、責任者という立場で再びF1の現場に戻ってきた。
「私が着任してさくらの現場をみると、その現実と周囲のプレッシャーとの間でかなり苦しんでいるようにみえました。できないことをやれって迫られている厳しさといいますか、そういう状況では人間って思考停止に陥っちゃうんですね。だからいっぺん地に足をつけて自分の立ち位置を見渡す時間、そこであらためて頑張れば可能かもしれないという目標に向かってマインドセットする時間が必要だと思いました。こういう時期にトロロッソのようなチームと組めたというのは、われわれにとっても共に等身大で進める機会が得られたわけで、とてもいい契機だったと思います」
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