マツダ・アテンザセダンXDプロアクティブ(FF/6AT)
これなら長く付き合える 2018.09.12 試乗記 マイナーチェンジを受けた「マツダ・アテンザセダン」に試乗。“マイチェン”とはいえ、その内容はエンジンやシャシーにも手が入った大規模なもの。現行型の最終バージョン(?)の仕上がりを確かめるとともに、来るべき次期型にも思いをはせた。最近では珍しいゴーゴー偏平タイヤ
今回試乗したアテンザは白。強すぎる広島カープレッドじゃなくてよかった。色はともかく、カメラマンが撮影しているのをちょっと離れた場所から見ていて、ふとタイヤが小さいことに気付いた。カタログを見ると225/55R17とある。アテンザも上級グレードなどには225/45R19という大径タイヤが備わるが、今回の試乗車は「プロアクティブ」という中間グレードで、このサイズが備わっていた。
近頃は50偏平だと控えめなほうで、45とか40偏平のタイヤがさして高性能でもないクルマにも装着されている。大径で低偏平のタイヤが装着されているほうがカッコいいという風潮になったのはいつからか。最初は性能向上、つまりグリップ力を高め、変形を減らすために大径化、低偏平化が進んでいったはずだが、近頃はコスメティックチューンとして大径化と低偏平化が進められている。ダンパーの進化によって、メーカーがその車種のオプションとして設定している程度のインチアップならば乗り心地が悪化するということもあまりなくなったというのもあるだろう。
けれども、世の中に大径、低偏平タイヤを装着しているクルマがはびこっているからか、控えめにゴーゴー偏平にとどめたアテンザが、新鮮で、上品に見えた。悪くない。ダークな塗装のためホイールが際立たないというのもあるのかもしれないが、とにかく全体のバランスはいいなと感じた。カッコよさをタイヤ&ホイールの大径化に頼っているクルマが多すぎる。アテンザはその割合が低いのではないか。