カタチと走りに宿るラングラーの魂

YJは小型四駆にさらなる快適性を求めるユーザーの声に応えたもので、そのメカニズムは既存のCJシリーズよりむしろ「チェロキー(XJ)」に近いものだったという。この方向性は見事に時代とマッチし、1996年までに63万台のYJが生産された。とはいえ、YJのすべてが好意的に受け入れられたわけではないようで、シカクいヘッドランプについてはCJ時代、ラングラー時代通じて、このモデルが最初で最後となった。ちなみに、ジープがクライスラーの傘下となった(=AMCをクライスラーが買収した)のは、YJの生産が始まってから約1年後の、1987年8月5日のことである。

同車のデビュー後、ジープ・ラングラーはほぼ10年周期でモデルチェンジを繰り返し、その都度大きな進化を遂げてきた。1997年に登場した「TJ」はCJ時代に先祖返りしたようなデザインと、「グランドチェロキー」ゆずりの4リンク・コイルサスペンションの採用(それまではリーフスプリングだった)で話題を呼んだ。オフロードに特化した「ルビコン」やロングホイールベース版の「アンリミテッド」など、今日に続くモデルが登場したのもこの代だ。次いで登場した「JK」ではアンリミテッドが4ドアモデルとなり、これがラングラーの世界的な拡販に大いに貢献した。間もなく日本にも導入される「JL」も、CJ/ラングラー初となる2リッター直噴ガソリンターボエンジンやフルタイム4WDの採用など、そのトピックは挙げればきりがない。

歴代CJ/ラングラーのこうした変化は、すべてが最初からファンに受け入れられてきたわけではない。それでも、このクルマがジープというブランドの精神的支柱であり続けているのは、初代からの伝統であるそのデザインと、なんだかんだいっても“オフロード原理主義”の姿勢を守り続けているからだろう。その点、新しいJLもデザインについては文句ナシだ。あとは走りだが、これに関しては近日公開の試乗記に注目してほしい。新型ラングラーの日本正式発表は、2018年10月25日である。

(webCG ほった)

1987年型「ラングラー(YJ)」。四角いヘッドランプは不人気だったようで、次の「TJ」からは丸目2灯に戻された。
1987年型「ラングラー(YJ)」。四角いヘッドランプは不人気だったようで、次の「TJ」からは丸目2灯に戻された。拡大
「ウィリスMB」(左)と「ジープ・ラングラー(TJ)」。「TJ」には「ジープCJ/ラングラー」として初めて、サスペンションにコイルスプリングが用いられた。
「ウィリスMB」(左)と「ジープ・ラングラー(TJ)」。「TJ」には「ジープCJ/ラングラー」として初めて、サスペンションにコイルスプリングが用いられた。拡大
ともに2007年型「ジープ・ラングラー(JK)」。左が「ラングラー アンリミテッド ルビコン」で、右が「ラングラー ルビコン」。
ともに2007年型「ジープ・ラングラー(JK)」。左が「ラングラー アンリミテッド ルビコン」で、右が「ラングラー ルビコン」。拡大
2017年のロサンゼルスショーで発表された新型「ジープ・ラングラー(JL)」。間もなく日本でも正式に発表される。
2017年のロサンゼルスショーで発表された新型「ジープ・ラングラー(JL)」。間もなく日本でも正式に発表される。拡大
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