排気量は1.5倍なのに、自動車税額は2.7倍!

自動車税、軽自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に対して課せられる税金で、用途(一般的には自家用乗用車)や総排気量によって税額が決まる地方税だ。地方にとって大事な財源なだけに、これまで誰もメスを入れてこなかった。

ちなみに、自家用乗用の軽自動車にかかる自動車税の年額は1万0800円。普通乗用車であれば1リッター以下が2万9500円と、排気量は約1.5倍ながら税額は約2.7倍にまで跳ね上がる。仮に軽自動車の排気量を基準とした一般的な累進課税とすれば、約1万6000円であるにも関わらずだ。以降、0.5リッター刻みで税額は上昇し、最大区分の6リッター超にいたっては年額11万1000円にもなる。いまや国内の新車販売に占める軽自動車の割合は4割に達する勢いだが、生活必需品としてクルマを使う地方で軽自動車が選ばれる大きな理由のひとつは、この税制にある。

さらに、環境保護の名目のもと、排ガス性能や燃費性能の向上した最新モデルへの代替を促進するため、新規登録から一定の年数(ガソリンエンジン車は13年、ディーゼルエンジン車は11年)を経過した乗用自動車の税率を約15%重課する“グリーン化税制”までも導入されている。したがって、初度登録から13年を超えた6リッター超のクルマの所有者には、年額12万7600円もの税金が課せられることになる。この税制は環境保護を理由としながら、新車製造や廃車にまつわる環境負荷はまったく考慮されておらず、クラシックカーなどの文化的価値のある車両に対する配慮も一切ない。また、そうした古いクルマでは車検時に支払う自動車重量税についても同様の重課がなされており、オーナーはますます重い負担を強いられることとなる。

ちなみにドイツでは、生産されてから30年以上経過し、オリジナルの状態が保たれていて、走行に支障がないなどといった条件をクリアしたクルマはクラシックカーとして認定され、優遇税制を受けることができる。ナンバープレートの末尾が歴史的なものを意味する「H」となることから、通称「Hナンバー」と呼ばれるものだ。日本とは真逆の扱いなのだ。

フルモデルチェンジ以来、国内販売でナンバーワンの地位に君臨し続ける「ホンダN-BOX」。軽自動車人気の背景には、軽自動車税の安さがある。
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