海外で開かれる新車の試乗会に行くと、事前の情報が不足していてクルマの詳細がわからないことがある。エンジニアに「このクルマのATはどこの製品ですか?」と聞いてアイシン・エィ・ダブリュの名が挙がると、みんな安心する。
欧米車のATは必ずしも出来がいいとは限らないのだが、アイシン・エィ・ダブリュならば間違いないよね、という了解があるのだ。日本のモータージャーナリストにとっては、信頼のブランドとしての評価が揺るぎない。
トランスミッションと並んでアイシン・エィ・ダブリュの重要な事業となっているのが、カーナビだ。開発に着手したのが1986年というから、相当に早い。全国の道路を走って交差点の状況を検証し、一般モニターから声を聞いて使い勝手を高めてきた。交差点の拡大表示や目的地の電話番号検索など、今では当たり前の機能はアイシン・エィ・ダブリュの地道な開発によって生まれたものなのだ。
トヨタのクルマに標準装備されていて、webCGのプリウスにももちろん付いている。いろいろな試乗車に乗るからカーナビもさまざまなものを使う機会があるのだが、プリウスに戻ってくるとホッとするのだ。ユーザーの使いやすさを第一に考えた作りは、ちょっと他の追随を許さないものがある。
トランスミッションと同じく、信頼のブランドなのだ。
「NAVIelite」もその伝統を受け継いでいる。