ホンダCR-VハイブリッドEX・マスターピース(4WD)/EX・マスターピース(FF/CVT)
普通って大変だ 2018.11.10 試乗記 年間販売台数は実に70万台と、いまやすっかりホンダの世界戦略を担うモデルとなった「CR-V」。5代目となる新型の出来栄えを確かめるべく、ハイブリッド車とガソリン車に試乗。ホンダの言う“究極に普通なクルマ”の実力を試した。いまやホンダを代表するグローバルモデル
初代CR-V が登場したのは1995年のこと。前年にデビューした「トヨタRAV4」とともに、日本のSUVブームの火付け役となった。当初は日本専用車だったものが海外でも人気を博し、いまやCR-Vは年間70万台以上を売り上げるホンダを代表するグローバルモデルである。
日本においては2016年に一度販売を終了していたのだが、世界的なSUVブームを受け、弟分の「ヴェゼル」からのステップアップや、「ステップワゴン」「オデッセイ」からの“ミニバン卒業組”の受け皿を担うべく、およそ2年ぶりに日本市場へ復活を遂げたというわけだ。
CR-Vの開発責任者・永留高明氏は、プレゼンテーションの場で「世界中の方々にお使いいただいているクルマであり、ことさらに尖(とが)る必要はない。究極に普通なクルマをつくりたいという思いで開発した」と話した。
“究極に普通なクルマ”。永留氏はその言葉の意味として「世界中の誰もが、いつでも、どこでも、自由で快適にストレスなく走れること」と話していたが、グローバルモデルに課される条件がひとつやふたつでないことは想像に難くない。さらに言えば、最終的には仕向け地ごとの味付けの違いが求められる。よくよく考えればとても深い言葉だ。
果たして、日本仕様のパワートレインは、CR-V初となるハイブリッドと1.5リッターVTECターボの2本立てで、両方にFFと4WDの設定がある。グレードもそれぞれ、ベースの「EX」と上級仕様の「EX・マスターピース」の2種類というシンプルな構成。新型のハイライトは、ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」に初めて4WDが組み合わされたこと。そしてガソリンモデルに7人乗りの3列シート仕様が用意されたことだ。
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