メルセデスAMG G63(前編)
2018.11.29 谷口信輝の新車試乗 かつて谷口信輝が酷評した「メルセデス・ベンツGクラス」。その新型もまた、厳しい評価を下されることになるのか? プロのレーシングドライバーが、ハイパフォーマンスSUV「AMG G63」のステアリングを再び握った。掛け値なしに“フツー”
今回谷口信輝に試乗してもらったのは、デビュー以来39年を経て初のフルモデルチェンジを受け、2代目に生まれ変わったばかりのメルセデスAMG G63。ただし、Gクラスと谷口の間にはちょっとした因縁がある。
先代G63をドライブした谷口は、そのステアリングレスポンスの鈍さに辟易として「このクルマ、完全に圏外だわ。たぶん、あげるって言われてももらいません」と言い放ったのだ。谷口がここまで厳しい評価を下したのは、この連載が始まってから空前にして絶後のことと記憶している。
そんな過去があったから、新型Gクラスに試乗してもらうにも、スタッフの間にはどこかピリピリとした雰囲気が漂っていた。私も心配で心配で、谷口がテストドライブに出発しようとしたとき、あわててその後席に飛び乗ったくらいである。
ところが、どうしたことだろう。谷口はG63を走らせ始めてから1分とたたないうちに、「あれ、先代とはハンドリングが全然違う。フツーじゃないですか」と言い始めたのである。
この連載をいつも読んでいただいている皆さんであればご存じのとおり、谷口のいう「フツー」は最大限の賛辞だ。
「いやー、全然いいんじゃないんですか」
そうそう、彼の場合、これもホメ言葉である。
「これは、掛け値なしにフツーですよ」
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員<月額550円(税込)>に登録すると、続きをお読みいただけます。
【初月無料キャンペーン実施中!】
クレジットカードでの初回登録に限り、ご契約いただいた日からその月の末日まで、無料でご利用いただけます。
クレジットカードでの初回登録に限り、ご契約いただいた日からその月の末日まで、無料でご利用いただけます。
あなたにおすすめの記事
関連記事
-
メルセデスAMG G63 2018.2.14 画像・写真 ダイムラーは2018年2月13日、新型「Gクラス」の高性能仕様「メルセデスAMG G63」を発表した。その姿を画像で紹介する。4リッターV8ツインターボエンジンは585psを生み出し、0-100km/h:4.5秒という加速性能がうたわれている。
-
-
メルセデス・ベンツG350d(4WD/9AT)【試乗記】 2019.12.12 試乗記 メルセデス・ベンツの本格クロカン「Gクラス」に、最高出力286PS、最大トルク600N・mの新世代直6ディーゼルエンジンを搭載する「G350d」が追加された。最もリーズナブルなプライスを掲げながらも本命との呼び声も高い、新グレードの実力やいかに?
-
メルセデスAMG G63(4WD/9AT)【試乗記】 2018.9.22 試乗記 古式ゆかしきラダーフレームのクロカン車に、585psのV8ツインターボエンジンを搭載した「メルセデスAMG G63」。無理やりすぎる商品企画の帳尻を、自慢の技術で合わせてみせた力業な一台に、無駄で過剰なクルマならではの楽しさを見た。
-
メルセデス・ベンツG350d(4WD/9AT)【試乗記】 2020.2.20 試乗記 メルセデス・ベンツ伝統のオフローダー「Gクラス」に、直6ディーゼルターボエンジンを搭載した「G350d」が登場。ラインナップのエントリーモデルであり、同時にもっとも“クロカンらしさ”を感じさせるモデルでもあるニューフェイスの出来栄えを確かめた。
-
DS 3クロスバックE-TENSEグランシック(FWD)【試乗記】 2021.2.13 試乗記 フランス生まれの都市型EV「DS 3クロスバックE-TENSE」が上陸。DSブランドならではの先進技術とエレガンスを注ぎ込んだというコンパクトSUVは、どんな走りを味わわせてくれるのか? 上級グレード「グランシック」で試した。