竜巻系映画は何でもアリ

ハリケーンや竜巻を扱ったハリウッド作品は多い。アメリカ人は、強大なパワーで襲いかかる災害に立ち向かうヒロイックなストーリーが好きなのだろうか。日本には相米慎二監督の名作『台風クラブ』があるが、嵐は少年少女たちが内に秘める心象のメタファーとして描かれた。迎え撃つべき災厄ではない。

アメリカでは大自然は克服すべき対象だ。よく知られている災害パニック映画に1996年の『ツイスター』がある。主人公はストームチェイサーと呼ばれる竜巻研究者だった。観測用のクルマに乗り、予報をたよりに竜巻の中に突っ込んでいくのだ。妙な職業があるものだと感心したのは覚えているが、ストーリーは忘れてしまった。

2014年の『イントゥ・ザ・ストーム』もストームチェイサーの話だった。2017年の『ジオストーム』は恐ろしくスケールが大きい。気候変動の対策として運用されていた気象コントロール衛星が暴走し、世界中に大災害をもたらす。巨大竜巻やハリケーンが襲いかかり、急激な気温上昇や気温低下が各地で続発する。東京には巨大な雹(ひょう)が降ってきて銀座が壊滅した。

2013年の『シャークネード』はシャークとトルネードの合体である。竜巻に吸い込まれたサメが空から降ってくるのでどこにいても危険だ。シリーズ6作まで作られている。製作会社は『リンカーンvsゾンビ』などで知られるアサイラムである。

竜巻系映画は何でもアリなので、ハリケーンに乗じて強盗する悪人がいても驚くにはあたらない。

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第187回:巨大ハリケーン襲来! 立ち向かえるクルマとは?『ワイルド・ストーム』の画像拡大
 
第187回:巨大ハリケーン襲来! 立ち向かえるクルマとは?『ワイルド・ストーム』の画像拡大
鈴木 真人

鈴木 真人

名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。

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