ポルシェ・カイエン(4WD/8AT)
サクセス・ユーティリティー・ビークル 2019.01.16 試乗記 ダイナミックなエクステリアデザインをまとい、前後でサイズの異なるミックスタイヤを採用するなど、スポーツカーらしいキャラクターが一段と強調された3代目「ポルシェ・カイエン」。その走りの質を報告する。この躍進は予想外
「ポルシェ911」は販売累計100万台の達成に53年かかった。2002年に登場したカイエンは、このままのペースでいけば、20年かからずに100万台超えを果たしそうだ。
911より多機能で多用途に使えれば、911より台数は出る、という読みはあっただろうが、まさかこれほどの大成功を予想した人はいなかったと思う。ポルシェが掘り当てた新しい鉱脈、であるばかりか、その後、ジャガーやベントレーやランボルギーニやロールス・ロイスまでが新規参入するハイエンドSUVのパイオニアがカイエンである。
3代目に生まれ変わったカイエンの試乗車が調ったので、早速ためしてみた。新シリーズの日本仕様第1弾は、3リッターV6ターボの標準モデル、2.9リッターV6ツインターボの「S」、4リッターV8ツインターボを積む「ターボ」の3モデル。今回乗ったのは標準モデル。自然吸気3.6リッターV6だった旧型より約100万円高くなったが、ぎりぎり大台をきる(976万円)新型カイエンである。