イタリアに住んでわかる東京のありがたさ

思えば今回の日本出張は、前々回お伝えした「東京オートサロン2019」に成田から直行し、最終日は「自動運転EXPO」で締めるという、硬軟(軟硬?)のコントラスト激しきものとなった。

東京という都市は、年間を通じてさまざまな展示会が開催されている。これは、イタリアではなかなか考えられないことである。ブックフェアはトリノ、それも児童書・絵本の見本市はボローニャ、食品やキャンピングカーのショーはパルマ、ファッションの見本市はミラノかフィレンツェ、そしてOICA(国際自動車工業連合会)認定の世界的モーターショーを見たければ、モンブランを越えて隣国スイスのジュネーブにまで足を延ばさなければならない。

一極集中型都市の弊害は、もちろん承知だ。しかしながら東京は、あらゆるジャンルの知識が集約され、日々更新されている。常々思っていることだが、そのさまは、集積回路の如くである。展示会には、行ってみなければ損だ。

イタリア人の何人が日本の人気バラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』を知っているかは不明だ。だが知識欲旺盛なイタリア人なら――「東京でボーっと生きてんじゃねーよ!」と叫ぶかもしれない。

(文=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>/写真=愛知県産業労働部産業振興課、日本信号、キャスト、Akio Lorenzo OYA/編集=藤沢 勝)

東京は展示会の宝庫。見学しなければ損である。
東京は展示会の宝庫。見学しなければ損である。拡大
再び「ゆりかもめ」に乗り、おじさんの街・新橋に到着。
再び「ゆりかもめ」に乗り、おじさんの街・新橋に到着。拡大
大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住21年と脈絡なき人生を歩んできたものの、おかげで妙に顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして執筆活動に携わると共に、NHKラジオフランス語テキストでも活躍中。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』レギュラーリポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも奮闘している。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。

あなたにおすすめの記事
新着記事