ちいさな万能車
フィアット・パンダ4×4フォレスト……251万6400円

どこにでも出掛けられる気軽さと、工夫して操る楽しさとを両立させた、類いまれなる傑作。それがパンダ4×4だ。

少し大げさに聞こえるかもしれないが、同モデルを社有車として5年余りを共にした、いまの率直な気持ちである。

0.9リッターの2気筒ターボエンジンに6段MTを組み合わせた、軽プラスαのサイズの4WD車。こんなクルマは、世界中探してもなかなかない。

どこか懐かしい雰囲気も持つ“ツインエア”エンジンは、「ブ~ン」と軽快な音を発しながら、ターボ過給の豊かなトルクで1130kgの軽量ボディーを加速させる。6段MTはシフトフィールも上々で、変速比4.100という超ローギアードの1速から高速巡航もスムーズにこなす6速トップまで、実に考えられたギア比になっている。

そして、日常で遭遇するような悪路などまったく問題にしない、四駆のシステム。雪道や泥道など、特別な低ミュー路ではELD(電子式ディファレンシャルロック)の備えが心強い。

きまぐれで(?)アイドリングストップをサボったり(センサー異常で、交換により完治)、後退時にリアブレーキのあたりから異音がしたり(調整で一時音が消えたが、再発)と、細かな瑕疵(かし)はあるけれど、所有することで得られる喜びはその何倍にもなる。

運転が好きで、ちいさなクルマが好きで、MTが苦にならなくて、クルマに“威張り”を求めないヒトにとってこのパンダ4×4は、「スズキ・ジムニー」と並ぶ、有力な選択肢のひとつだと思う。

(文=webCG こんどー/写真=峰 昌宏)

フィアット・パンダ4×4フォレスト
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第3回:どいつもこいつも走りが楽しい!!輸入車チョイ乗りリポート~イタリア編~の画像拡大
 
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