スバルの硬派な思想が伝わる

レヴォーグと現行型のインプレッサは最低地上高が比較的低くなってはいるが、燃費性能に有利なスタンバイ式のAWDは採用せず、「BRZ」を除くすべての車種で「常時四輪駆動」をアピール。一部で否定的な評価を受けるCVTを採用し続けるのも、泥濘路や雪上などの低ミュー路での発進・走破性能との相性の良さによるところが大きい。

今回発表されたヴィジヴ アドレナリン コンセプトを見て、多くのスバルファンが安心したのは、悪路走破性能重視の伝統がしっかり守られているところではないだろうか。

最低地上高やアプローチアングルなどの数値が高いレベルで確保されているのは明らかだし、派手なオーバーフェンダーも樹脂製。タイヤは「ブリヂストン・デューラー」のオールテレインタイプで、現状のフォレスターやXVよりもさらに踏み込んだオフローダー感が強められている。SUVが世界的によく売れているからといって、雰囲気重視の都市専用SUVを安直に増やすワケでは決してないといった、スバルのSUVに対する硬派な設計思想が伝わってくる。まさに不易流行を具現したコンセプトカーである。

今回、「BOLDER(ボールダー)」という言葉を新しく使い、アクティブな生活を送る層への訴求力を高めようとしているが、そういう言葉によるアピールよりも、クルマを見ただけで開発の狙いや意図が伝わるコンセプトカーだったことを歓迎したい。これが新たに展開する車種ではなく、普通に次期型XVであったとしても、軟派路線の安直仕立てなSUVへ傾くことがなさそうなところも安心材料だった。

ボディーと別体の樹脂製プロテクターで強靭(きょうじん)さを表現。特に大きなフロントのパネルが目を引く。
ボディーと別体の樹脂製プロテクターで強靭(きょうじん)さを表現。特に大きなフロントのパネルが目を引く。拡大
タイヤはブリヂストンの「デューラー」。タイヤのサイドウオールまで延長されたホイールの意匠が特徴的。
タイヤはブリヂストンの「デューラー」。タイヤのサイドウオールまで延長されたホイールの意匠が特徴的。拡大
リアの下部にはプロテクターを思わせるデザイン処理も。タフなムードが演出されている。
リアの下部にはプロテクターを思わせるデザイン処理も。タフなムードが演出されている。拡大
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