“頑固一徹”なだけじゃない
トライアンフ・スラクストンR……184万3100円

“現代によみがえったクラシック”たる「ボンネビル T120」を、これまたクラシカルなカフェレーサー風にモディファイしたのが「スラクストン1200」。1200ccの並列2気筒は、吸排気系にファインチューンを施して、ボンネビル比17psアップの最高出力97ps/6750rpmと、0.7kgm太い11.4kgmの最大トルクを4950rpmという低めの回転数で得ている。

スラクストンRは、スラクストン1200をシングルシート化して、さらに過激に仕上げた上級モデル。ショーワ製のビッグピストンフロントフォーク(倒立タイプ/フルアジャスタブル)、ブレンボ製モノブロックブレーキキャリパー(ダブルディスク)、オーリンズ製リアモノショックと、「銘品をそろえました」な豪華仕様。試乗車はロケットカウル(!?)を装着して、ますますやる気を見せる。810mmとやや高めのシートにまたがって、腰を伸ばし気味に低いハンドルバーを握る。「ザ・カフェレーサー」なポジションですね。

270度のクランク角を持つ2気筒は特徴的なビートを刻みながら、それでもどこかのんきな風情を漂わせてスラクストンRを走らせる。回転数でパワーを稼ぐというより、厚めのトルクでグイグイ押し出すタイプ。スロットルレスポンスのよさが、かえって「野趣あふれる」スラクストンRの個性を際立たせる。丁寧にグリップをひねり、真面目にバイクと向き合わないと、スムーズに走らない。

集中が必要なのは「曲がり」も同様で、しっかりフロントに荷重を移して、ライダーが意識的に姿勢を変えないと、これまたスムーズに曲がらない。一見さんにいかにも厳しいブリティッシュスポーツなのでした。

……と書くと、スラクストンRは頑固一徹な古典派のようだが、いや、たしかにそうした一面はあるけれど、一方でライド・バイ・ワイヤを採用し、3種類のドライブモードを備えるといった先進性も併せ持つ。姿カタチは昔のママで、でも、中身は最新のカフェレーサーが欲しい。そんな趣味人の理想を具体化したのが、スラクストンRなのだ。

(文=青木禎之/写真=三浦孝明/編集=堀田剛資)

トライアンフ・スラクストンR
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第2回:速さだけがすべてじゃない趣を異にする3台のスポーツモデルをチェックの画像拡大
 
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ボディーサイズ:全長×全幅×全高=--×785×1100mm
ホイールベース:1450mm
重量:244kg
エンジン:1200cc 水冷4ストローク 直列2気筒 SOHC 2バルブ
最高出力:97ps(72kW)/6750rpm
最大トルク:112Nm(11.4kgm)/4950rpm
価格:184万3100円
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=--×785×1100mm
	ホイールベース:1450mm
	重量:244kg
	エンジン:1200cc 水冷4ストローク 直列2気筒 SOHC 2バルブ
	最高出力:97ps(72kW)/6750rpm
	最大トルク:112Nm(11.4kgm)/4950rpm
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