見た目と中身は違います
トライアンフ・スクランブラー1200XC……203万1900円

このところ躍進目覚ましいトライアンフ・モーターサイクルズ。2019年は日本市場において「毎月1台以上のニューモデルを投入する」と公言し、それを続けている。

この「スクランブラー1200」は3月に発売されたばかりの新型。車名の通りオン/オフロードの走行性能を“スクランブル”させたデュアルパーパスモデルで、スタンダードの「XC」と、さらにオフロード性能を高めた「XE」をラインナップしている。エンジンはどちらも「ボンネビル」シリーズに積まれる1200cc水冷直列2気筒だ。

トライアンフの強みは、ボンネビルシリーズのような過去のヘリテイジを生かした“ネオクラシック”モデルと、「スピードトリプル」や「デイトナ675」のような最新スポーツモデル、この2つのラインナップが見事に共存していることだ。

だが、実は1200スクランブラーは、そのどちらにも当てはまらない。というのも、見た目はクラシック路線だが、中身はデジタルデバイスをフル装備した本気のアドベンチャーモデルなのだ。

エンジンをかけると、2本出しのアップマフラーからパンパンッ! とはじけるような排気音が響く。トルク重視でチューニングされた1200ccツインエンジンはちょっと驚くほど元気で、走りだしてすぐこれがレトロな“雰囲気モノ”ではないことが分かる。

フロント21インチのスポークホイール、SHOWA製の倒立フロントフォーク、オーリンズ製のリアサスペンション、この日の短い試乗で試すことはできなかったが、その車体構成を見るだけで、トライアンフが本気でこのバイクを作り込んできたということが分かる。単眼のアナログ計器風でありながら、実はフルカラーのTFTディスプレイにあらゆる表示が可能なメーターも、クラシックなデザインと最新技術を融合したスクランブラーのコンセプトを表している。

見かけはレトロ、中身は最新かつ高性能。それってプロダクトとしてひとつの“理想型”である。クルマで言えばBMW傘下に入ってからの「MINI」みたいなものだろうか。

200万円を超える価格は、最初に聞いたときは正直、「ちょっと高いかな……」と思ったが、それはトライアンフ“第3のラインナップ”についての自信の表れなのかもしれない、と思うと納得できる気もしてくるのだった。

(文=河西啓介/写真=三浦孝明/編集=関 顕也)

トライアンフ・スクランブラー1200XC
トライアンフ・スクランブラー1200XC拡大
 
第1回:これぞオートバイのカッコよさ大排気量のクラシックモデルに高ぶるの画像拡大
 
第1回:これぞオートバイのカッコよさ大排気量のクラシックモデルに高ぶるの画像拡大
 
第1回:これぞオートバイのカッコよさ大排気量のクラシックモデルに高ぶるの画像拡大
 
第1回:これぞオートバイのカッコよさ大排気量のクラシックモデルに高ぶるの画像拡大
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=--×840×1200mm
ホイールベース:1530mm
重量:225kg
エンジン:1200cc 水冷4ストローク 直列2気筒 DOHC 4バルブ
最高出力:90ps(66.2kW)/7400rpm
最大トルク:110Nm(11.2kgm)/3950rpm
価格:203万1900円
 
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=--×840×1200mm
	ホイールベース:1530mm
	重量:225kg
	エンジン:1200cc 水冷4ストローク 直列2気筒 DOHC 4バルブ
	最高出力:90ps(66.2kW)/7400rpm
	最大トルク:110Nm(11.2kgm)/3950rpm
	価格:203万1900円
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