ディテールが大味になってませんか?

永福:それにしても、実際にこうして先代と新型を並べると、マイナーチェンジレベルの変化ではあるんだけど、よく見るとやっぱり大味になってる。

明照寺:確かに、グリルなどもあまりつくり込んだ感じがしないですね。今回の型からキドニーグリルのフチがつながりましたけど、太くてしかも均一の幅で回っているから平面的に見えます。先代は結構立体だったんですよ。

永福:そうなんですよ! もうひとつ微妙な部分の話をすると、ヘッドライトとキドニーグリルが、先代は少しだけつながってたじゃないですか。その小さなつながりが意外にインプレッシブで、上品に感じたんです。女性の微妙なメイク技みたいな。

ほった:印象は目元で決まりますからねぇ。

永福:おっ、ほった君も女性の目元にはこだわるんだ。

ほった:言ってみただけです。

明照寺:クルマも目元は当然重要です(笑)。

永福:そのつながりが、新型はドーンと太くなりましたよね。5シリーズも同様ですけど、それだけでずいぶん大味に感じるんですよ。個人的に先代3シリーズのオーナーだけに、そのあたりには特に敏感でして。サイドのメインキャラクターラインが消えてシンプルになったといっても、実物を前にすると、そっちには全然目がいかない。鼻と目元ばっかり見ちゃう。

ほった:さすがにそれは気にしすぎです(笑)。

先代「3シリーズ」のフロントグリル。一見シンプルだが、よく見ると精緻で立体的なデザインをしていた。
先代「3シリーズ」のフロントグリル。一見シンプルだが、よく見ると精緻で立体的なデザインをしていた。拡大
新型「3シリーズ」のフロントグリル。
新型「3シリーズ」のフロントグリル。拡大
新型「3シリーズ」のヘッドランプ。バンパーとかみ合うような下端のデザインが特徴。フロントグリルとの接合部を見ると、先代にはあった“絞り”がなくなり、そのままの太さでドーンとつながるようになった。
新型「3シリーズ」のヘッドランプ。バンパーとかみ合うような下端のデザインが特徴。フロントグリルとの接合部を見ると、先代にはあった“絞り”がなくなり、そのままの太さでドーンとつながるようになった。拡大
 
第34回:BMW 3シリーズ(後編)の画像拡大
明照寺 彰(めいしょうじ あきら)

明照寺 彰(めいしょうじ あきら)

さまざまな自動車のデザインにおいて辣腕を振るう、現役のカーデザイナー。理想のデザインのクルマは「ポルシェ911(901型)」。

永福ランプ(えいふく らんぷ)
大乗フェラーリ教の教祖にして、今日の自動車デザインに心を痛める憂国の士。その美を最も愛するクルマは「フェラーリ328」。

webCGほった(うぇぶしーじー ほった)
当連載の茶々入れ&編集担当。デザインに関してはとんと疎いが、とりあえず憧れのクルマは「シェルビー・コブラ デイトナクーペ」。

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